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「こらそこ!!
テスト中に大きな音立てない!!
厳しい先生ならカンニングと見なされますよ！」
「ごめんごめん殺せんせー。
俺もう終わったからさ、ジェラート食って静かにしてるわ」
殺せんせーに注意されても何処吹く風なカルマ君。
そんな彼の左手にはちょっと溶けかけたジェラート。
いつの間に、というかどこから出したんだそれ。
思わず二度見すると、彼としっかり目が合った。
ニヤ、と悪い顔をするカルマ君。うーんイケメン。
「ダメですよ、授業中にそんなもの。
まったく、どこで買って来て……」
視線をカルマ君からジェラートに移す。
美味しそう、何味なんだろあれ。
ガン見するのも良くないと思い、ジェラートを眺めるのもそこそこに小テストを見直すけど、私の頭の中は見事にジェラートに埋め尽くされてしまい、小テストどころでは無くなっていた。
色がピンクだから、ストロベリーかトマトか……。
「そっ、それは昨日先生がイタリア行って買ったやつ!!」
イタリア、てことは本場のジェラート……え、絶対美味しいめっちゃ食べたい。一口貰えたりしないかな、無理か。
テスト用紙を裏に向けて、頬杖をつきながらジェラートに思いを馳せる。
見直し殆どしてないけどもういいや。
私の口と脳内は今完全にジェラート一色。
それ以外のことなんか考えられる訳ない。
「あ、ごめーん。
教員室で冷やしてあったからさ」
「ごめんじゃ済みません!!
溶けないように苦労して寒い成層圏を飛んで来たのに!!」
「へー……で、どーすんの？ 殴る？」
「殴りません!!
残りを先生が舐めるだけです!!
そう、ペロペロと……っ!!」
私の頭がポンコツと化しても、殺せんせーとカルマ君のやり取りは続いていたらしい。
私の意識を現実に引き戻したのは、バチュッという殺せんせーの触手が破壊される音。
それを今日聞いたのは2回目だ。
音のした方を向く。
すると、いつの間にか立ち上がっていたカルマ君が殺せんせーを銃で撃っていた。
それはもう、楽しそうに。
「あっはー
まァーた引っかかった」
何度でもこういう手使うよ。
授業の邪魔とか関係ないし。
そう言いながら彼は先生に近づいていく。
殺せんせーの心臓の位置にピタリと銃口を宛てながら、「それが嫌なら俺でも俺の親でも殺せばいい」と言葉を続けた。
教室の空気がピンと張り詰める。
静かな教室に、彼の言葉はよく響いた。
「でもその瞬間から、もう誰もあんたを先生とは見てくれない。ただの人殺しのモンスターさ」
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紅奈虹夢＠虹茶(プロフ) - とっても面白いです！ (12月26日 11時) (
レス) id: 763d4d21f9 (このIDを非表示/違反報告)
甘茶(プロフ) - みの字さん» 返信が遅くなってしまい、申し訳ありません💦そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます！ (2022年11月29日 14時) (レス) id: 720e88b2d3 (このIDを非表示/違反報告)
みの字(プロフ) - とても読み応えがあってすごく面白いです！！BIGLOVE... (2022年9月3日 15時) (レス) id: e0f77146da (このIDを非表示/違反報告)
リース(プロフ) - そうなんですね！楽しみに待ってます！ (2021年4月28日 19時) (レス) id: 6559b789f7 (このIDを非表示/違反報告)
甘茶(プロフ) - リースさん» そう言って頂けて嬉しいです！大変申し訳ありません、続編は修正が完了していない為パスワードを掛けさせて頂いております。修正が完了次第公開しますので、今しばらくお待ちください。 (2021年4月27日 19時) (レス) id: f9e6e07d35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘茶 | 作成日時：2018年7月6日 15時
