過去編 9 ページ21
八月に入り、Aは修二と共に祭りへ来ていた。
途中、修二がトイレに行きたいと言い出したので、Aは彼の持っている綿菓子とりんご飴を持ってあげて、トイレの前で待っていた。
自分の飴を舐めながら待っていると、トイレから数人の高校生が出てくる。
そのうちの一人はAを視界に入れると、大きな声を上げAを指差した。
男1「お前この前の!!」
「…誰?」
彼の隣にいた男も気付いたらしく、険しい表情を浮かべる。
男2「コイツ黒龍の総長のツレだろ?なに、お前今日一人?」
「真一郎に用なら今いないよ。」
Aが一人だとわかると、彼等は顔をニヤつかせる。
指を差してきた男はAの胸ぐらを掴むと、顔をグッと近付けた。
男1「テメェが黒龍呼んだせいで俺達秘羅仁亜は解散しちまったんだよ!」
「ピラニア……あぁ、この前の金魚か。別に呼んでないけど。」
Aが鼻で笑うと、男は青筋を立て、彼女を掴んでいる拳に力を入れる。
二人以外は秘羅仁亜とは無関係なようで、後ろの数人は二人を止める言葉を掛けていた。
端にいた男は空気が読めないらしく、「金魚ってなに?」と楽しそうに笑いながら秘羅仁亜の一人に話しかけている。
「赤い特攻服で魚類だから、"金魚"。」
男1「テメェ…!」
男は空いている片方の腕を振り上げると、Aの顔を目掛け振り下ろす。
だが不意打ち状態ではないAに通用する訳がなく、彼の拳はいとも簡単に止められた。
「私今デート中だから、さっさとどっか行ってくれない?」
男2「ハッ!ガキのくせに一丁前にデートかよ!じゃあそのデートの相手諸共、潰してやんよ!」
「…は?」
Aの表情がスッと消えると、彼女を掴んでいる男は身体をビクリと震わせる。
するとそこへ、用を足し終えた修二がトイレから出てきた。
修二「姉ちゃんおまたせ〜…なにやってんの?」
「あ、修ちゃん。すぐ終わるから待っててね。」
そう言ってAは男の手を離し一歩下がると、彼の頭を目掛け後ろ回し蹴りをした。
蹴られた男は飛び、顔面は地面に擦り付けられた。
残った男と友人達は口をあんぐりと開け、目は飛び出る程見開いている。
修二は目を輝かせ、姉に拍手を送った。
修二「流石姉ちゃん!綺麗な回し蹴り!」
「ありがと修ちゃん。ねぇ金魚二号、アレちゃんと持ち帰ってね。それともアンタも地面と仲良くする?」
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マニ。(プロフ) - 子持ちししゃもさん» ✉️。はわわ!!宜しくお願い致します!あのボード返事送りました!其方の方でしゃもさんのボードの方に!返事待ってます! (1月11日 20時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - マニ。さん» ありがとうございます!是非行かせていただきます🤭 今後もよろしくお願いします🙇 (1月11日 20時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 子持ちししゃもさん» ✉️。こんにちは!とても面白いです!もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか?お返事お待ちしています、これからも応援してます!子持ちししゃもさん!😊💝 (1月11日 16時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - らむね@プリ小説もやってるよ!さん» コメントありがとうございます!頑張って更新しますので、今後もよろしくお願いします🤭 (11月10日 6時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
らむね@プリ小説もやってるよ!(プロフ) - コメント失礼します!本編から番外編まで、一気見しちゃいましたw 夢主も半間もみな尊すぎて……好きです!! (11月10日 0時) (レス) id: 81e25a727e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:子持ちししゃも | 作成日時:2022年2月23日 23時