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__2005年。
10月に入り、道行く人は皆長袖へと変わっていた。
世間はもうハロウィンムード。
Aは三ツ谷に呼び出され、武蔵神社の駐車場にいた。
三ツ谷「悪い!待ったか?」
「こんにちは。先程来たばかりなので大丈夫ですよ。」
三ツ谷は手に持っていた紙袋をAに渡した。
「何ですか?」
三ツ谷「かぼちゃのタルトとクッキー。ハロウィン近いから。確かかぼちゃ平気だったよな?」
Aは頷くと、紙袋の中を覗いた。
透明な袋でラッピングされたタルトとクッキーはとても美味しそうだった。
それを見たAは、初めて三ツ谷の前で表情を崩した。
「三ツ谷さん、これ、今食べてもいいですか?」
頬をほんのり染め、目を輝かせながら言うAに、三ツ谷の心臓はドキリと動いた。
Aは階段に座り袋を出すと、どちらから食べようか悩み見比べていた。
三ツ谷「クッキーはルナマナも一緒に作ったんだ。」
「そうなんですね…どうしよう、どっちから食べようかな…」
初めて見るAの顔が子供のようで可愛くて、三ツ谷はクスリと笑った。
それに気付いたAは、自分の今の表情が崩れている事にハッとし赤くなる。
「い、今のは見なかった事にして下さい…」
三ツ谷「何で?いいじゃん、可愛かったよ。」
「〜〜っ、た、タルトから頂きます…」
召し上がれと言う三ツ谷を横目に、Aはタルトを一口囓る。
その瞬間、口の中にかぼちゃの濃厚な甘さが広がり、Aの表情を一気にとろけさせた。
「三ツ谷さん、これすっごく美味しいです!ありがとうございます!」
いつもとは違うの表情になっているのも忘れ、Aは三ツ谷に礼を言い、タルトを楽しんだ。
そんな幸せそうなAを見て、三ツ谷もまた、幸せな気持ちでいた。
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子持ちししゃも(プロフ) - 七竈さん» コメントありがとうございます!ひぃひぃ言いながら読んで頂いてありがとうございます😂早くアニメ2期やるといいですよね!わたしも楽しみです🥳アニメ放送されたら是非また読みに来て下さい! (2021年12月15日 14時) (レス) id: 22a32664aa (このIDを非表示/違反報告)
七竈(プロフ) - とっても面白かったです!アニメしか見ていないので32以降はまだ見ませんが、アニメで続きが放送されたら必ず、この作品を見に来ます!私好みのストーリーの進み方で常々、ひぃひぃ(感激&最高)言いながら読んでました。素敵な作品をありがとうございます!! (2021年12月15日 14時) (レス) id: 7180261b9c (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - 杜綦さん» コメントありがとうございます!今後も是非お楽しみ下さい! (2021年12月13日 0時) (レス) id: 22a32664aa (このIDを非表示/違反報告)
杜綦(プロフ) - 続編楽しみです! (2021年12月12日 23時) (レス) @page40 id: d8bb1d3459 (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - 華さん» ありがとうございます!早くパス解除出来るように頑張ります! (2021年12月11日 23時) (レス) id: 22a32664aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:子持ちししゃも | 作成日時:2021年10月23日 15時