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武道「七種さん。俺、タイムリープ出来るんだ。」
「へぇ〜何それ面白ーい。」
武道「本当なんだ!それであの時ドラケン君が刺されるのも知ってて!」
「刺される事は阻止出来なかったの?」
武道「止めようとした…努力はしたんだ…だけど…」
膝の上で握り締められた武道の手を、Aはチラリと見る。
コーヒーにボトボトと角砂糖を入れていた手を止め、Aは口を開いた。
「いいよ、何が望み?」
武道が顔を上げると、Aはニヤリと笑った。
「何かお願いがあるから、その話を私にしたんでしょ。」
武道「七種さん…」
「キミを信じるよ、武道君。」
武道はありがとうと言って涙を拭うと、過去のAに、どうやったら味方になってもらえるかを聞いた。
「普通に「反転術式使ってくれ」って言えばいいんじゃない?」
武道「反転…じゅちゅしき?」
「反転術式。キミの舌は馬鹿なの?」
ゔっ、と傷口を抉られたような顔をすると、武道の隣で直人が肩を震わせていた。
武道「直人!笑ってんなよ!」
直人「何を言ってるんですか笑ってなんていませんよ。」
真顔でキリッとする直人を武道が睨みつけていると、店の入口からAを呼ぶ声がした。
真希「A〜何やってんの?サボり?」
棘「しゃけ、ツナマヨ?」
「サボりじゃないし彼氏でもないよ。」
武道と直人がポカンとしているのを見て、Aは二人を紹介した。
「この子たちはうちの一年。こっちが禪院真希、そっちは狗巻棘。直人は現場で真希の事見た事あるんじゃない?」
直人「…あ、この前の。」
真希「誰こいつ。」
「警察の方だよ。」
棘「すじこ!?」
「何でそうなる。」
武道「え、今なんて言ったかわかるの!?」
「"何悪い事したの"だってさ。」
そう言って笑うと、Aはコーヒーを啜った。
真希と棘が帰り、Aも仕事に戻ると言って立ち上がる。
帰り際、思い出した様に声を出して振り返り、Aはニヤッと笑った。
「武道君、過去の私に術式の事言う時は気を付けてね。」
武道「何に!?」
「さぁね〜。あとさっき頼んだ伝言、よろしくね。」
じゃあね〜と手を振りながら、Aは颯爽と去っていった。
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子持ちししゃも(プロフ) - 七竈さん» コメントありがとうございます!ひぃひぃ言いながら読んで頂いてありがとうございます😂早くアニメ2期やるといいですよね!わたしも楽しみです🥳アニメ放送されたら是非また読みに来て下さい! (2021年12月15日 14時) (レス) id: 22a32664aa (このIDを非表示/違反報告)
七竈(プロフ) - とっても面白かったです!アニメしか見ていないので32以降はまだ見ませんが、アニメで続きが放送されたら必ず、この作品を見に来ます!私好みのストーリーの進み方で常々、ひぃひぃ(感激&最高)言いながら読んでました。素敵な作品をありがとうございます!! (2021年12月15日 14時) (レス) id: 7180261b9c (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - 杜綦さん» コメントありがとうございます!今後も是非お楽しみ下さい! (2021年12月13日 0時) (レス) id: 22a32664aa (このIDを非表示/違反報告)
杜綦(プロフ) - 続編楽しみです! (2021年12月12日 23時) (レス) @page40 id: d8bb1d3459 (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - 華さん» ありがとうございます!早くパス解除出来るように頑張ります! (2021年12月11日 23時) (レス) id: 22a32664aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:子持ちししゃも | 作成日時:2021年10月23日 15時