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翌日の昼、直人はAと連絡を取り、高専近くのカフェで会える事になった。
直人「武道君、さっきからガタガタうるさいのでグラスから手を離してもらえますか?」
武道「ななな何言ってんだよ直人…だって俺、七種さんと会うのめちゃくちゃ久しぶりで…七種さんは先生やってて…じゅじゅちゅがどうとかで…」
直人「何言ってるか全然わからないんですけど…」
カランと入口のベルがなったので、直人はそちらを向く。
すると黒い服を纏った女性が、武道たちのテーブルへと近付いてきた。
直人「お久しぶりです七種さん。すみません、お忙しいところ。」
「本当だよねぇ、私めちゃくちゃ忙しいんだけど。」
武道「え、あ、え?七種さ…ん?」
Aは武道に気付くと、気怠げだった表情を笑顔に変えた。
その笑顔は昔の貼り付けたような笑顔ではなく、自信に満ち溢れたような笑顔だった。
「久しぶり、花垣武道君。」
武道「ひ、久しぶり…」
直人「あぁ、武道君はフルネーム呼びから昇格出来てないんですね。」
武道「どういう事!?」
鼻で笑う直人と、それに掴みかかる武道を他所に、Aは店員にコーヒーを注文した。
「ところで私を呼び出したって事はこっちの案件?依頼なら高専に直接言ってよね。」
直人「いえ、今回は依頼ではなくて個人的な用件です。」
「個人的?何?デートならお断りよ。」
違います!と直人はほんのり頬を染めながら言った。
そして咳払いをひとつすると、武道に話をするよう促した。
武道「あの、七種さん。2005年の8月3日、ドラケン君の傷治してくれたのは七種さんだよね?」
「そうだよ。」
武道「へっ?」
武道が驚くのも無理はない。
当時(武道にとっては2ヶ月程前)はどう言ってもAは否定していたからだ。
武道「だってあの時は違うって…」
「当たり前じゃん。呪術を知らない人間に、我々の存在をホイホイ言える訳ないでしょ。」
確かに…と武道は思った。
正直、未だに信じられないでいる。
だが今思えば喧嘩賭博の後、Aが怪我を消毒した時も、その呪術とやらを使ってくれたのだろう。
武道は、過去で上手くやる為には彼女の力が必要だと考えた。
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子持ちししゃも(プロフ) - 七竈さん» コメントありがとうございます!ひぃひぃ言いながら読んで頂いてありがとうございます😂早くアニメ2期やるといいですよね!わたしも楽しみです🥳アニメ放送されたら是非また読みに来て下さい! (2021年12月15日 14時) (レス) id: 22a32664aa (このIDを非表示/違反報告)
七竈(プロフ) - とっても面白かったです!アニメしか見ていないので32以降はまだ見ませんが、アニメで続きが放送されたら必ず、この作品を見に来ます!私好みのストーリーの進み方で常々、ひぃひぃ(感激&最高)言いながら読んでました。素敵な作品をありがとうございます!! (2021年12月15日 14時) (レス) id: 7180261b9c (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - 杜綦さん» コメントありがとうございます!今後も是非お楽しみ下さい! (2021年12月13日 0時) (レス) id: 22a32664aa (このIDを非表示/違反報告)
杜綦(プロフ) - 続編楽しみです! (2021年12月12日 23時) (レス) @page40 id: d8bb1d3459 (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - 華さん» ありがとうございます!早くパス解除出来るように頑張ります! (2021年12月11日 23時) (レス) id: 22a32664aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:子持ちししゃも | 作成日時:2021年10月23日 15時