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そして、二人暮らしを初めて1か月が経つ頃
もう何度目かのわからないオムライスを作る。
「今日もオムライスだからな」
「てつろー、何回おむらいすつくるの？」
「Aが辛いときはいつでも作るよ」
俺がそう言うとAは悲しそうな瞳で
俺をじっと見つめてから、手を合わせた。
静かに食べ始めるAをそっと見守る。
小さい口をモグモグさせながら
無言で食べ続けていた
「うまいか？」
「……、うん、」
「Aの思い出のオムライス、だからな」
「……っ、」
正直、もう諦めかけていた。
Aに心を許してもらうのは。
だから今日も、無理だったなって
自分の分も作ろうとキッチンに向かった時
「てつろ、」
「ん？」
小さく俺を呼ぶ声に振り返ると
オムライスを頬張っているA
しかしその目元には、今まで見たことのない
涙が溜まっていた。
「……おむらいす、ね。パパがよくつくってくれた……の、おいしい……っ」
そう言ったAの潤んだ瞳から
一粒の涙が落ちる
俺は思わず目を見開いた。
「……そっ、か。じゃあ、またつくんねーと、な！」
俺も思わず涙腺が緩んでしまう。
初めてだったんだ
やっと
Aは
俺の前で泣いてくれた。
まだ4歳、それなのにコイツは
いつも無理していて。
俺の前じゃ絶対泣かなくて。
そんなAが
はじめて
俺の前で涙を零した。
Aは
泣きながら、
「ほんとにっ、おいしくて、ねっ、パパのつくるオムライス……と、似てるの、これ」
大きな涙の粒を零しながら
オムライスをひたすら頬張る。
その涙には
今までの我慢とか悲しみとか全部込められているようなそんな気がして。
「てつろ、あのねっ」
「ん？」
「また、おむらいす、つくってくれる？」
「……飽きたって言っても作り続けてやるから」
小さな体でいろんなことを溜め込んで
だからもう、無理すんなって
言ってやりたかった。
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妄想夢豚 - 待ってやばい泣きすぎたこんなに泣いたの【君の膵臓をた◯たい】の映画見て以来だ！ (2018年8月16日 14時) (
レス) id: cbad54000a (このIDを非表示/違反報告)
えーすらぶ(プロフ) - なんでだろ…何回読んでも涙腺が機能しない… (2017年8月5日 16時) (レス) id: 9061695b3b (このIDを非表示/違反報告)
星売り屋(プロフ) - 涙線がぁあ！感動しました！これからも頑張って下さい！くっこの小説の良さを伝えきれない自分に腹が立ちます！ (2017年1月4日 10時) (レス) id: 219465c9fb (このIDを非表示/違反報告)
鬼灯。(プロフ) - いい話だね涙がポロポロ出ちゃった｡°(°`ω´ °)°｡ (2017年1月4日 3時) (レス) id: 7a0b665db0 (このIDを非表示/違反報告)
リリス(プロフ) - 久しぶりに泣いた！ ボロボロ涙が溢れて、涙が落ちるまで自分が泣いてるって気づけませんでした(笑) (2016年12月14日 21時) (レス) id: 77b715be7d (このIDを非表示/違反報告)
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