We'll be alright!! (ページ4)

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Hansol ページ4

「まさか最後の晩餐ってことないよね？」
ジョンハニヒョンの不吉な発言に誰もが顔を強張らせた。それもそうだ。突然豪華な料理を目の前に並べられて「ゆっくり召し上がれ」なんて言われれば、何か罠があると思うに決まってる。分かっていても目を背けたい事態だ。
ついに始まった「ある素敵な日」の収録。雨の中ぞろぞろと並んだ14人の男たちは、不安ながらも期待に満ちた顔をしていた。
ほんのついさっきまでは。
「まあとにかく食べようぜ！」
ミンギュヒョンの声にメンバー一斉に箸をつけ始める。海鮮中心のご馳走はどれも俺たちの普段の食事とは比べ物にならないくらい美味くて、なんだかんだ腹も減ってたから箸が止まらない。
「エビ！エビが活きてる！」
「スングァナゆっくりお食べ」
「ヒョンエビが！」
「わかったから、ほらついてる」
俺の隣に座ったAヒョンはスングァンの口の端についた味噌を指で拭って、それをなんの迷いもなく舐めとった。ギョッとしてAヒョンをまじまじと見たら目があう。
「ん？ボノニも食べるか？」
「あぁ…」
なんか流れでそう言われたからマスクを下げると、刺身を口に放り込まれた。
「それ、痛そうだな」
「んー、寝て起きたら平気だと思ったんだけど」
「薬塗るの忘れるなよ？俺も予備持ってるから」
「ありがと」
「うむ。大きく育て息子よ」
「誰が息子だ」
「ボノニの当たりが強いぃ…！」
ジュニヒョンに縋り付いて喚くAヒョン。食べる手を止めずに片手間に慰められている。デカイのが絡み合ってると鬱陶しいはずなのに顔面偏差値が高すぎていっそ神々しい。
「チームメイトの間柄でしょ？慕われてるんだよ」
「スングァニはこんなに可愛いのに……」
「僕？！僕可愛いヒョン？！」
「呼んでないよ黙って食べてな」
「ボノニには聞いてない！」
煩いスングァンを横目にジトッと睨んでくるAヒョンに溜息をつく。これはかまってやるまで機嫌がなおらないな。そんなに可愛いならあいつの隣に座ればいいのに……。
仕方なく鮑を取って味噌を付け、ヒョンの前に差し出した。
「はい」
「…………」
「なに、いらないの？」
鮑を見て途端に困った顔をしたヒョンはちらっと俺と目を合わせると苦笑いを浮かべた。
「ヒョン実は貝アレルギーなんだ……」
「え、そうなの？」
「だからそれは俺と心中する時まで取っておいて。その時は俺もピーナッツを持ってくるよ」
「このヒョン愛情表現が重たい……」
俺とジュニヒョンは同時に項垂れた。