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酒くさい、だなんて女の子に言っていいと思ってるのか。この男は。
だけど事実今日は飲みすぎているから、本当なのだと思う。
というか、まさか
「今ので終わり、なの。もっとしてよ」
あまりにも軽く短い口付けに満足できるはずもなく、彼の唇に指を添えた。
「…今なら、まだ、寝かせてあげられます。」
ですが、これ以上は
なんて言いづらそうに目を逸らすので、ああ、私に興奮してくれるんだ。なんて自惚れてしまって
「私は、もう、そのつもりなんだけど」
「本当に意味わかってますか、それ」
「うん、…だ、抱いてよ」
私にしては大胆な言葉も、酒のおかげか否か。言い終えた途端にまた顎を掴まれて、こんどはあつくて深いキスをされる。
「っ、はぁ」
「…僕以外には、そんな顔見せないでくださいね」
口が離れたと思ったらいつの間にか外されていた手袋がベットに落ちているのが見えて、(手袋外すところ見るの、好きなのにな)と、気落ちしていれば、
口内に侵入してくるその人の指。
上顎をくすぐられて声にならない声が出る私を笑うように器用に、ボタンを外される。
私の足の間にある彼の膝が、程よく気持ちいい部分を刺激してくるので
縋るように指を甘噛みした。
口の中から出ていく指と、私の唇を繋ぐ銀糸がこの上なく恥ずかしくて目を逸らせば
耳元にかかる彼の髪。
「…かわいいですね、顔。とろとろになってる」
「ぁ、喋っ、らないで」
「どうしてですか？好きですよね、僕の声」
「…すきだから、だめ」
この男、こういうことには興味がないような顔をしているのに
めちゃくちゃ上手い。
言葉が言葉にならず、口の端から漏れ出すような嬌声。それを無視するように遮るように、またその人が囁いた。
「…沢山甘えてくださいね、これからも僕だけに」
終わり
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33円の民 - 文才の塊ですか？とても素敵な作品ありがとうございます。 (2021年12月20日 21時) (
レス) @page10 id: a4e0508ccb (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望：我妻さん - やだ皆だいしゅき。作者様に感謝感激雨あられ…！ (2020年2月26日 20時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - アネモネさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます…！ハマリたてのジャンルなので拙い部分も多いですが、よろしくお願い致します！ (2020年1月6日 14時) (レス) id: a5ceb500b2 (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - 星押そうとしたら既に投票済みって出てきて辛い...めちゃくちゃ尊かったです... (2020年1月6日 12時) (レス) id: f6f59e365f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こめこ | 作成日時：2020年1月5日 0時
