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まさかまた向こうから誘いを受けるとは思っていなかった。自分でも少し反省してしまうほど、先日は虐めてしまったからだ。
やりすぎた、と思ってやめてもまた煽るような事を言われて、何度も繰り返し攻めてしまった。
気に入って貰えたのなら良かった。また彼女とできるのだから。この間使った玩具と、拘束具を持っていこう。
今夜のことを想像しながら荷造りをする。
普段はしない仕事も早くに片付けてしまった。
余った時間で足がつかない車を用意して、そのままコンビニに向かった。丁度いい時間、五分程前だ。
車を停め、コンビニでお茶を買って戻ってくるとAちゃんの姿が見えた。自分用に買ったそのお茶は開けずに、歩いてきて喉が渇いているであろう彼女にあげることにした。
「やァ、」
声をかけると、ぴんと背筋を伸ばしゆったりとした仕草でこちらを振り返った。
目が会った途端、わかりやすく表情を明るくするその子がとても愛らしい。
「太宰さん、こんばんは。」
「こんばんは。…そこに車を停めてある、行こうか。」
「はい!」
車まで手を引き、ドアを開けて乗るように促す。
自分も車に乗り込んだ所で先刻買ったお茶を出して尋ねた。
「ねぇ、喉は渇いてないかい?」
「喉ですか?そうですね、…歩いてきたので少し渇きました。」
「なら、さっき丁度お茶を買ったんだ。飲むかい?」
「はい、戴いてもいいのなら。」
いいよ、と返事をして私はペットボトルのキャップを開ける。それをそのまま彼女に渡すことはせずに
_そしてそのまま彼女の顎を人差し指でくい、と押し上げて口付けた。
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作者名:こめこ | 作成日時:2018年4月28日 22時