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小春の手術前夜
渡海と如月は封筒を持ちながら医局に向かって歩いていた。二人が医局に入ると高階が立ち上がった。
「渡海先生、如月先生。」
『もう、論文は書き終わってるんじゃないんですか？なら…こんなオペする必要ないと思いますけど』
高階たちが話していると仮眠室から世良が出ようとしていた。
「確かにこのオペが成功しようが失敗しようが上の教授たちにとって関係ない。興味があるのは私の論文だけだ。そんなことは承知の上です。だが…このオペだけは…小春ちゃんは生まれた頃から僧帽弁を患い、苦しむ様をずっと見ていた。必死に助けを求めているのに私には何もできなかった。私がスナイプに目をつけたそもそものきっかけは小春ちゃんを助けたいと思ったからだ。あの子がいるからスナイプがある。教授に頭を下げ、媚びへずらい、スナイプを日本に持って来ることができた。今度はその教授を裏切り、的に忠誠を誓い、ようやくこのオペまでたどり着くことができた。ここであの子を救えなければスナイプも論文も完成したとは言えない。やっとここまで来たんだ。ここでシュミレーションを３０回行った。私は３０回あの子を殺した。理論上可能性があっても、今の私の技術では無理なんだ！スナイプがあれば！最新のテクノロジーを持てば必ず救えると思っていた。小春ちゃんは私を信じていてくれている。私が助けると約束したから…だがこのままでは助けるどころが…私はあの子を殺してしまう。渡海先生。如月先生。このスナイプで助けてください。」
高階は二人に頭を下げてきた。そんな高階を見た渡海は冷たい言葉を返した。
「はぁ…なっがい言い訳。じゃあ、殺せよ。つか、もうお前死ね。」
二人は高階を見ずに仮眠室に戻ろうとしたときに如月が言った。
『そもそも、そのスナイプでは不可能ですよ。』
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薫(プロフ) - ありがとうごさいます。 (2018年5月16日 7時) (
レス) id: 71d66e1f26 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - 誤字があります！更新されました「P3」の最初の部分で「呑気に寝ている都会先生と…」の「都会先生」→『渡海先生』です！また「呑気死にている…」では無く『呑気にしている』では？確認後、訂正お願いします。 (2018年5月16日 4時) (レス) id: 8ae73065e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薫 | 作成日時：2018年5月13日 22時
