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甘いお菓子と初めての気持ち 2 ページ2

*


「ママ。
 キッチンも使っていいかな」





 リビングでのんびり麦茶を飲みながらテレビを見ていたママは、意外そうな顔をした。





「何するの?」



「作りたいものがあって…」



「だから、何を作るの?」



「………お菓子」





 隠しておけないだろうから、先に話す。





「今日上杉くんと小塚くんと勉強会するって言ったでしょ。
 その時に、何かお菓子があったらいいんじゃないかなって思ったの。
 いつもは買って行ってたけど、今日は夏休みだからちょっと時間の余裕もあるし…」



「何を作るのか決めてあるの?」



「まだ…これから…」





 ママはスッと立ち上がった。

 どうしよう。ダメって言われちゃうかな。怒られるかな。

 ママはリビングの本棚から、ファイルを持ってきた。





「こっちにきなさい」





 呼ばれて、ママのところに行く。

 開かれたファイルには、可愛いお菓子のレシピがいっぱい載っていた。





「うわぁ、美味しそう」



「どれも美味しいわよ。
 料理教室のレシピだから」



「ママ、料理教室に行ってたの?」



「パパとおつきあいを始めて、こういうのも作るようになったの。
 パパに食べてもらいたくてね」





 そう言ったママは、なんだか幸せそうだった。

 両親の惚気なんて聞きたくないけど、でもこういうのはちょっといいかも。

 たくさんの綺麗なお菓子がいっぱいあって、どれもとても素敵だった。

 タルト。ケーキ。生菓子。焼き菓子。

 あ、チョコレートのレシピもある。

 売ってるようなものばっかりで、どれも選べない。





「ねぇ、ママ、これ借りてもいい?」



「いいけど、今日作るんでしょ。
 時間も材料も限られてるんだから、どんなのがいいか言えば、ママが教えてあげるわよ」



「いいの?」



「一人で作られて、キッチンを滅茶苦茶にされるよりマシよ」





 うーん、こういうとこ、ママだなぁ。




*

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ハナ(プロフ) - 面白いです!とっても面白いです!!パスワードは出来れば全て解除して欲しいです。これからも沢山沢山作品書いてください!!!楽しみに待ってます! (2020年3月4日 12時) (レス) id: 15d87cdcea (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - こまさんの作品、どれもすごくいいですね。ところで最後に書いてあった「真実の気持ち」の続編をぜひ書いてください!!(それとも、もうあるんですかね…?)いつもこまさんの作品を楽しみにしているので、これからもぜひ続けてください。 (2019年8月7日 17時) (レス) id: 6a44c88143 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こまさん» いえ。それなら私で良ければ愚痴聞きますよ!こうゆうの慣れてますし。 (2019年4月6日 6時) (レス) id: 3a49a3167f (このIDを非表示/違反報告)
こま(プロフ) - yurikaさん» ありがとうございます(≧▽≦) (2019年4月6日 1時) (レス) id: 49dba501f0 (このIDを非表示/違反報告)
こま(プロフ) - 彩さん» す、すみません。いつもながらかなり落ち込みました。学びません…こういうの本当に苦手。ここを逃げ場にしてしまいました。落ち着いたら書きますね (2019年4月6日 1時) (レス) id: 49dba501f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こま | 作成日時:2018年2月19日 23時

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