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43 彩 ページ43

*


「俺、立花が、好きだ。

 すっげー好きだ。

 ……おまえは?」





 こんなふうに笑顔全開の上杉君を見るのは、久し振りだと思った。

 冷たいなんて噂、絶対嘘。

 だって、こんなに優しくて、温かくて…、あのキスの温度と同じ。

 上杉君は、私の心を全部溶かしてしまう、唯一の人だから。





「…私、も…」





 私も。

 たぶん、自分で自覚するよりずっと前から…。





「……上杉君が、好き…」





 私の告白のすぐ後で、上杉君にギュッと抱きしめられた。





「やっと、聞けた」


「ぇ…、……きゃっ」





 突然上杉君の手が私の腰に添えられ、気づいた時には高く抱き上げられていた。

 上杉君の瞳が、私の視線よりずっと低い場所にある。





「う、上杉君?」


「顔、見たかった。

 俺を好きだって言った時の顔」


「!

 み、見なくていいから…っ」


「ダメだ。

 もっと見せろよ」


「上杉君っ」





 自分でもわかるくらい真っ赤になった顔を手で隠そうとしたけど、可能だったのは片手だけで、もう片方の手は上杉君に掴まれてしまっていた。

 それって上杉君はいつの間にか私を片腕だけで抱き上げてたってことなんだけど、もう全部に動転しちゃってる私はただ狼狽えるだけ。





「上杉君、もう、本当に許して…っ」


「ん?

 俺、怒ってないぜ?」


「そういうことじゃなくて…っ」





 上杉君の意地悪…っ。





*

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設定タグ:探偵チームKZ事件ノート , 上杉×アーヤ   
作品ジャンル:恋愛
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ooooooooo - 感動しかないわ!!!!! (2022年2月20日 22時) (レス) @page45 id: 5ba6c307c9 (このIDを非表示/違反報告)
恋雪 - 言葉では、伝えられないくらい感動しました。軽い気持ちで、読むつもりだったんですが物凄く夢中になりました。とっても面白かったです!!! (2021年8月24日 15時) (レス) id: 77a3f18b6f (このIDを非表示/違反報告)
小雪 - やっぱり、上彩サイコー!最後めっちゃ照れました!こま☆さんのこと、いつまでも応援しています!!! (2020年9月7日 19時) (レス) id: 8d0e213ce6 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - 本当の小説として、本になってほしい!! (2020年4月10日 21時) (レス) id: 331ddf8f4c (このIDを非表示/違反報告)
Mayu - 上彩大好き上杉君推しにはありがたいです。これからも頑張ってください応援します!! (2019年6月9日 23時) (レス) id: c3d92851e0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こま | 作成日時:2016年5月10日 15時

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