１３ 彩 ページ13
*
「「「…………」」」
彼女たちは顔を見合わせ、それぞれ罪を押し付け合い始めた。
「アンタのせいよ。
アンタが上杉君のこと、駅で待ち伏せたりしたから…」
「私より、そっちの方が酷いでしょ。
家の前で一時間も見張ってたくせに」
「ちょっと、どっちもどっちでしょ。
私まで巻き込まないでよ」
「何よ、アンタが一番最初にあの裏サイト見つけてきたんでしょ。
作ったのだって、友だちだって言ってたわよね」
三人で罵り合う言葉に、上杉君は溜息を吐き、黒木君に視線を戻した。
「ストッパーが暴走するとは予想外。
…あそこまでキレた黒木を見たのっていつ以来だっけ？」
「どうだったかな」
「…ま、いーぜ。
珍しいモン見た見物料に、誤魔化されてやるよ」
上杉君の言葉に、黒木君はいつもの余裕を垣間見せるような笑顔で言った。
「上杉まで騙せる演技ができたとは、身に余る光栄に存じます」
「は？
アレ、作戦かよ？」
「当然。
俺が暴走しなかったら、上杉がもっとキレてたろ？」
「……おまえ、若武二号じゃね？」
え、演技…？
二人のやり取りはいつも通りのものに戻っていて、私はただ傍観したまま呆気にとられてる。
あんなに怖かった黒木君の姿も、上杉君の冷たい態度も、嘘みたい。
本当にあれ、演技だったんだ…。
「とりあえず、収拾つけたら？」
「俺が？」
「最後は纏めてやるよ」
黒木君に肩を叩かれ、上杉君は面倒臭いとばかりに溜息を吐く。
それから、未だ言い合いを続けていた彼女たちに、あの冷ややかな声で告げた。
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ooooooooo - 感動しかないわ!!!!! (2022年2月20日 22時) (
レス) @page45 id: 5ba6c307c9 (このIDを非表示/違反報告)
恋雪 - 言葉では、伝えられないくらい感動しました。軽い気持ちで、読むつもりだったんですが物凄く夢中になりました。とっても面白かったです！！！ (2021年8月24日 15時) (レス) id: 77a3f18b6f (このIDを非表示/違反報告)
小雪 - やっぱり、上彩サイコー!最後めっちゃ照れました!こま☆さんのこと、いつまでも応援しています!!! (2020年9月7日 19時) (レス) id: 8d0e213ce6 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - 本当の小説として、本になってほしい!! (2020年4月10日 21時) (レス) id: 331ddf8f4c (このIDを非表示/違反報告)
Mayu - 上彩大好き上杉君推しにはありがたいです。これからも頑張ってください応援します！！ (2019年6月9日 23時) (レス) id: c3d92851e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こま
| 作成日時：2016年5月10日 15時
