肺炎<章大> 3 ページ31
隆平Side
「章大、すぐ苦しいのん楽にしたるからな。鼻カテとテオフィリン」
看護師さんに、酸素の鼻カニューレと気管支拡張薬の点滴を頼んだすばるくんは、章ちゃんと向き合う。
「咳、いつから出とった?」
「ゴホゴホッいっしゅうかん…ゴホッ前から」
「ん、気づかへんくてごめんな」
「あと、ゴホッゴホッ、むね…いたい、ゲホッ」
「分かった。ちょっと息苦しいのんだけなくなったら検査させてな」
「……ん」
隠してしまった罪悪感か、いつもは拒否の態度を見せる章ちゃんも、少し間をおいたがうなづいた。
そうしている間に、看護師さんがやってきた。
看護師さんが鼻カテを章ちゃんにつけているすきにすばやく、すばるくんが点滴をつなげる。
「今のうちに採血しとこか」
「…んん…ゃ」
「嫌ちゃう。気づかんかった俺らも悪いけど、もうちょい早よ言うてくれたら、こんなに悪くならへんかったんやで?ほら、すば兄がやったるから」
軽く章ちゃんの腕を固定すると、すぐに血管を見つけ出して、針を立てた。
「んんー」
「よし、もう終わり。頑張った頑張った。点滴終わったら、レントゲンだけ撮っとこうな。レントゲンの予約とっといて」
「はい」
しんどいんか、そのまま苦しそうな寝息を立てる章ちゃん。
ベッドのそばに座って、寝顔を見つめる。
しばらく経つと、点滴が終わった。
その頃には、大分呼吸音も良くなっていた。
「よし、点滴外そか。大分楽になったんちゃうかな。ちょっとの間酸素だけはつけてあげたいけど、今からレントゲンやし一回取るか」
そう言ってすばるくんは、章ちゃんについている管を全て取り除いた。
「すばるくん、採血どうやった?」
「まぁ十中八九肺炎やろな。しかも結構重度」
長い間隠しとったんやろ。そう言ってすばるくんは、簡易のベッドに乗せたまま、レントゲン室へ向かった。
結果は、肺炎。
即入院。
家にいる亮ちゃんに電話をする。
早く来たい言うてたけど、うつってもあかんし、きみくんが帰ってきたら、一緒に来てくれることになった。
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koma(プロフ) - とろりん子さん» とろりん子様のこと、知れば知るほど似たところがあり、全く関係ないとは思えません。本当にありがとうございました。すみません、他の方のリクエストが見えないので、お二人のコメントを別枠にうつし、ここから削除させていただきます。よろしくお願いします。 (2016年6月1日 16時) (レス) id: c170da9f5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:koma | 作成日時:2016年4月9日 0時