標的98 アリス ページ19
「アリスは兎を追いかけアンダーグラウンドへと落ちていくー」
長い指先で一人語る男はページを捲った
「でも最後は自分の意志で戻ってくるんだ。どんな夢物語も最後はハッピーエンド…シンデレラも、赤ずきんも」
パタリと本を閉じくすりと笑う
「君はどうするのかい？……銀色のアリス」
そう言った彼もまた銀髪だったーー
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所代わりヴァリアー本部ではXANXUSが億劫そうに執務室の椅子に腰掛け机を眺めていた
机には１枚の紙
少し茶色がかっていて、薄くボンゴレの紋章が描かれているそれ以外何も描かれていない紙だ
可笑しい。
XANXUSはその紙を手に取った
Aの調査ファイルの最後のページに綺麗に挟み込まれていた物だ
ご丁寧にクリップまでしてあり、ファイルから落ないようにしてある
が、何も描かれていない
一体ーー
聞きたくてもとうの本人が現在居ない
どこに行きやがったあの馬鹿…
見た目とは違い無駄に洞察力が鋭く、探ればとことん探る
つくづく生意気で掴めない餓鬼だ
心底思う
だからこそ今回の奴の目の前で見せた言い争いは危ない
既に何か単独で調査を始めているか
はたまた、引っかかって入るが気には留めていない…か
どちらにせよ、この目の前にある紙もどうにかしなければならない
そんな事を考えていると、扉越しから声がした
「ボス入るよ」
ガチャリと扉を開け入ってきたのは、ふよふよと浮かぶ赤ん坊マーモン
XANXUSはマーモンに目だけを向ける
マーモン 「ベル。Aを迎に行ったまま帰ってこないよ」
XANXUS 「……そうか。場所だけは知りてェ」
マーモンはそれを察したかのように「粘写だね。安くしとくよ」といい背から、紙を一枚取り出した
XANXUSは窓に目を向けた
満月か…
気づけばもう夜だ
夕食の時間だが、帰ってこない二人に今日は珍しく全くキレる気力すらない
マーモン 「ねェボス。探しに行かなくていいのかい？」
唐突にそんな言葉を切り出す
XANXUSは窓から目を離しマーモンに｢どういう事だ…？｣と問いた
マーモン ｢Aの事だよ。……まさかとは思うけど、ボンゴレにもヴァリアーにとっても彼女は居なくてはならない立場なんじゃかいのかなってね。闇には月が必要でしょボス｣
それは幹部としてではなくアルコバレーノとして問う言葉だった
XANXUSはふっと笑い
XANXUS ｢月……か…｣
闇は絶対の存在ーー
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時雨(プロフ) - えっ、ちょ、サルモネラ菌さんマジ神!!文才ありすぎ！マジ尊敬です！人間国宝です！永遠です!!!← (2017年1月15日 21時) (
レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
顔面クラッカー - とても面白いです！絵のクオリティ高いっすね (2016年11月6日 10時) (レス) id: fc063372f6 (このIDを非表示/違反報告)
サルモネラ菌(プロフ) - みずにゃんさん» ありがたいことです！、が、すみません、仕方なく時系列で...という事なのでご理解頂けると誠にありがたいです。確かに、ニードルの表記に変えた方が得策かもしれませんね^^*ご指摘ありがとうございました (2016年2月9日 22時) (レス) id: cf58a41f0e (このIDを非表示/違反報告)
サルモネラ菌(プロフ) - みずにゃんさん» 今回は早々に、普通では有り得ないことですが抜かさせていた頂きました。混乱を招いてしまったようで申し訳ございません...。ですが、「あァ...このシーンを見てやっぱり指摘してくれる方も居るのか...しっかり読んでてくれてありがたい」と心から思いました^^* (2016年2月9日 22時) (レス) id: cf58a41f0e (このIDを非表示/違反報告)
サルモネラ菌(プロフ) - みずにゃんさん» コメントありがとうございます！やはり、そういうコメントが何時か来るのでは...と思っていたのですが、小説と話の進み方の影響で少し嘘、という言い方とは少し違いますが時系列の問題で早くピアスをつけるシーンをつくらなくてはいけなかった為、 (2016年2月9日 22時) (レス) id: cf58a41f0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サルモネラ菌 x他2人 | 作成日時：2015年1月3日 0時
