休息から仕事へ ページ35
〜Aside〜
「……次の任務………」
蝶屋敷へ山野さんのお見舞いに行った次の日、私は自宅で次の任務に向けて支度をしていた。
お館様から“今日は休みなさい”と言われたので昨日は休息をとった。
しかし四日間も休んでしまったという事は、その分仕事が溜まっているという事であり、どうしようかと考えていた……が、お館様のお気遣いにより、そんな事はなかった。
だが、私が休息をとっていた間、美幸さんが任務に行っていたのだろうか、という疑問が頭に浮かんだ。
……行っていたのなら、次に会った時に何をされる事か………
その時、私の鎹鴉のハクが飛んできた。
「白城様、指令ガ入リマシタ」
………来ましたか。
「竈門炭治郎トイウ隊士トノ合同任務デス」
「分かりました。ありがとうございます」
竈門炭治郎というと、昨日お館様から言われた隊士だ。
話を聞く限りでは鬼の妹を連れた隊士だという事くらいしか分からない。
これだけならただの隊律違反者だが、冨岡さんが鬼殺隊へ招き入れたという話。
一体何があったのかは知らないが、冨岡さんが招いたとあらば、私もその意思を尊重すべきだろう。
…他の方なら即決で殺してしまうかもしれませんが。
さらに驚くべき事に、その鬼は人を食った事が無いのだという。
竈門炭治郎なる隊士は、今日から初任務に出るため、それを“合同任務”という名目で“監視”するのが、昨日お館様から頂いた指令。
お館様の言い方からしてその鬼が人を食うとは思っていなさそうだったが、お館様曰く“いつか役に立つ時が来る”らしい。
「…それでは、行きますか」
「竈門隊士ノトコロヘハ私ガ案内シマス」
「はい、お願いします」
ーーハクに案内されて到着した街は、どこか暗い雰囲気の街だった。
道中ハクに聞いたが、どうやら毎晩少女が消えているらしい。
っと………赫灼の子で箱を背負った少年……彼ですね。
「ねぇ、アンタが合同任務の相手?」
…なんだか凄く久々にこの口調を使ったような気がします。
おかしいですね、そんなに時間は過ぎてないはずなんですが。
「えっ、あ、はい!そうだと思います。
よろしくお願いします!」
勢いよく頭を下げる少年。
…こんな素直そうな少年を騙さねばならないのですか……?
良心が痛むが、あの態度を取らなければ美幸さんにまた何かされる。
「えぇ、よろしく」
ーー偽れ、偽れ。
表情、匂い、音、気付かれる要因は全て偽れ。
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こくらげ(プロフ) - 柚餅子椿さん» こちらこそありがとうございます!お待ちしてます〜 (2019年12月3日 22時) (レス) id: 1529cffae1 (このIDを非表示/違反報告)
柚餅子椿(プロフ) - ありがとうございます!はい、描けたらURLを貼らせていただきます…! (2019年12月3日 22時) (レス) id: 8588a4cb1f (このIDを非表示/違反報告)
こくらげ(プロフ) - 柚餅子椿さん» 全然大丈夫です!むしろこちらからお願いしたいくらいですから、とても嬉しいです!描けましたらコメント欄にURLを貼っていただければ幸いです! (2019年12月3日 16時) (レス) id: 1529cffae1 (このIDを非表示/違反報告)
柚餅子椿(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します!いつもお話楽しく読ませていただいおります!質問なのですが、夢主さん描かせていただきたいのですが大丈夫でしょうか…? (2019年12月3日 16時) (レス) id: 8588a4cb1f (このIDを非表示/違反報告)
こくらげ(プロフ) - こーりさん» いつもコメントをくださってありがとうございます!更新頑張ります! (2019年11月27日 19時) (レス) id: 1529cffae1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こくらげ | 作成日時:2019年10月8日 23時