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白城の思い ページ33

〜Aside〜

その後、二人が鬼殺隊に入りたいとあまりに志願するので、継子として私が面倒を見る事になった。

勿論お館様には許可を頂いた。


「如月も皐月も、私の優秀な継子です。

…………必ず、生きて帰って来てください」

二人を最終選別に送り出す時、どうしても“行かないでほしい”という気持ちがあった。

身勝手とは分かっている。

……それでも、死んでほしくなかった。

だが結局私に出来たのは、二人に自作の御守りを渡し、無事に帰還する事を祈る事だけだった。

最終選別の間は、心配でずっと眠れなかった。


「…おかえり、なさいっ……!!」

二人が帰ってきた時、嬉しさのあまり涙が溢れた。

二人の前で泣いたのは初めてだったため、とても吃驚された。

無事を喜んでその日の食事を豪華にしてみたら喜んでいたので、またいつかやろうと思う。

……ちなみに寝ていない事がバレて後で怒られた。


「貴方達の家はここです。

任務の合間や、帰りたくなった時は、いつでも会いに来てくださって構いません。

そして……如月、皐月。

呼吸は、出来るかどうかに個人の向き不向きがあります。

特に私の呼吸は我流のものです。

他人の我流を会得するのはかなり高度な技術ですから、会得するのは大変難しいのですよ。

ですから、決して気に病まない事。

いいですね?

代わりに貴方達は“暦の呼吸”を会得したではありませんか。

私は貴方達を誇りに思っていますよ」

二人が初任務で屋敷を出る時、二人ともどこか悔しそうにしていた。

すぐに、白の呼吸が出来なかった事を悔いているのだと思った。

…如月と皐月は、白の呼吸の会得に力を入れていたから。

結局会得する事は叶わなかったが、代わりに暦の呼吸を会得した。


ーー私は彼らを心から尊敬する。


白の呼吸を会得しようとした理由は分からずじまいだったが、修行を耐え抜き、我流の呼吸を会得した事は、私からしてみればとてつもない偉業に思える。

それに……如月は一度だけ、“白の呼吸を使った事がある”。

……本人にその記憶は無いようだが。

皐月の方も、身体の型は出来ている。

もしかしたら、その内に皐月も会得するかもしれない、と私は内心そう思った。

「…行ってらっしゃい。如月、皐月」


任務の合間に、二人は時々会いに来てくれた。


が……




「もう来ないでください」

“あの人”が“柱として”私の前に現れた時から、私は二人にそう告げた。

変わった→←“如月”と“皐月”



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こくらげ(プロフ) - 柚餅子椿さん» こちらこそありがとうございます!お待ちしてます〜 (2019年12月3日 22時) (レス) id: 1529cffae1 (このIDを非表示/違反報告)
柚餅子椿(プロフ) - ありがとうございます!はい、描けたらURLを貼らせていただきます…! (2019年12月3日 22時) (レス) id: 8588a4cb1f (このIDを非表示/違反報告)
こくらげ(プロフ) - 柚餅子椿さん» 全然大丈夫です!むしろこちらからお願いしたいくらいですから、とても嬉しいです!描けましたらコメント欄にURLを貼っていただければ幸いです! (2019年12月3日 16時) (レス) id: 1529cffae1 (このIDを非表示/違反報告)
柚餅子椿(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します!いつもお話楽しく読ませていただいおります!質問なのですが、夢主さん描かせていただきたいのですが大丈夫でしょうか…? (2019年12月3日 16時) (レス) id: 8588a4cb1f (このIDを非表示/違反報告)
こくらげ(プロフ) - こーりさん» いつもコメントをくださってありがとうございます!更新頑張ります! (2019年11月27日 19時) (レス) id: 1529cffae1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こくらげ | 作成日時:2019年10月8日 23時

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