【RKRN】さよならダンデライオン*２*

○° ページ10

「三郎〜！」

「……」


作戦その1、シンプルに話しかけてみる。結果は普通にシカトされた。作戦失敗。


「雷蔵！これさ〜…！」

「雷蔵、次の授業は化学だから移動するぞ。」


作戦その2、押してダメなら何とやら作戦。雷蔵を連れて消えやがった。作戦失敗。


「あ、あは〜ん…」


作戦その3、お色気作戦……いやこれは容姿に関して流石に無理があったので作戦決行に至らなかった。


結果としては惨敗もいいとこでである。三郎が手強いのであって、私の作戦がどれもショボいという訳ではない。決してない。

さぁお昼食べよお昼！！今日も50円のうどん食べて元気出すぞ！！


「あれ？うどんが売り切れてる……？」


昼下がりの食堂。普段から人は多いけど今日は一際多いような気がする。そして食堂で食べる女子の殆どが一心不乱に50円のうどんをずるずると啜ってる。ある意味ホラーチックなのだがお見せできないのが残念である。

仕方なくAランチを頼んで席を探していると、先に食べていた八左ヱ門が手を振って席を開けてくれた。


「鶯巣！遅かったな……って、珍しいな。鶯巣が日替定食頼むなんて。うどんは？」

「それが売り切れちゃってて。今日のAランチのハヤシライスも美味しそうだったからそっちにしちゃった。」

「まぁしょうがないよなぁ。うちの学校のアイドルが言ってたし……」

「アイドル？」


スプーンを置いてスマホを取り出す。検索エンジンツール『 Ningle 』を開いて、『大川学園』と打つと予測であるユニットの名前が出てきた。


「ensemble(アンサンブル)……？」

「鶯巣知らないのか？クラスの女子なんかいっつもキャーキャー言ってるのに」


オッドアイの黒髪くんに綺麗なお姉さん、それに……




「あ、この白髪の人。私と一緒。」

「そいつだよ。輪道(りんどう)って奴。3組にいるぞ。」

「えっ同い年なの!?顔が良い…神様不公平すぎる…」

「……放課後にでも見に行くか？」

「行く行く！拝んどいてバチは当たらないし！」


三郎に無視されて荒んだ心をイケメンで癒しに行こう。やっぱり顔が良すぎると最早精神安定剤になるんだね。

あ〜何か放課後までやる気が漲ってきた！！よし、頑張るぞ！！




.




.




( 鶯巣が見たことないぐらいご機嫌になってる……イケメン滅べ…… )



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櫛間様のオリキャラです！ensembleはいいぞ。

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