○° ページ34
「すごいすごい!晋太郎、ちょっとずつ正解が増えていってるよ!」
「お前鬼かよ……50ページ休みなしとか馬鹿じゃねぇの……」
「英語も国語も場数を踏むことが大事だからね!」
「話聞け……」
すごいと褒めても、疲れ切ってるのか机に突っ伏したままの晋太郎。
流石にやり過ぎたかなと反省はして……はない。テスト勉強は頑張るものだしそれに50ページはテストの範囲だ。多いとか言ってる場合ではない。
「ほら晋太郎、猫の動画あるよ?」
「ん"〜〜〜っ……」
猫が伸びをする声を出しはしてるけど、素直に顔を上げて大人しくスマホを見てる。子どもかな?
ふと改めて晋太郎の部屋を見る。白や黒を主としたインテリアの中には猫のシルエットの絵とかぬいぐるみとか、猫グッズで溢れてる部屋だ。
ソファーに置かれた白猫のクッションを手に取る。愛くるしいフォルムは勿論、もふもふな触り心地がまた癒され度が増していく。
「晋太郎晋太郎、」
「あ?何だいきなり……」
.
「もうちょっとだけ勉強がんばろう、にゃ?」
手招きしてるみたいにぬいぐるみの手をちょいちょいと動かしていると、晋太郎の手が私の顔に触れる。
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「いだだだだだ!?!?」
そのまま両顳顬をぐりぐりとされて頭が割れるぐらいに痛くなる。片手なのに何で手が届くんですか。手が大きすぎます。
「怒ってる!?なら謝るからぁ!」
「……違う」
違うならやめて!!頭割れちゃう!!
「何いちゃついてるんだ、白髪兄妹」
その言葉を皮切りに晋太郎の手が離れる。
離れたのも束の間にやにやとしてる顔×2が生温かい目でこちらを見ていることに気づいた。
「三郎、雷蔵!?いつからいたの!?」
「輪道が猫みたいな声出したとこから」
「相当前じゃん!それに何で撮ってるの三郎の馬鹿!意地悪!他人の黒歴史作らないで!」
「大丈夫だよお千代ちゃん。お千代ちゃんがやったら産まれたばかりの仔猫がやってるみたいで可愛いから」
「私は大丈夫じゃない!」
三郎の方へ手を伸ばしても上へ持ち上げられると手が届くことは難しくなる。
もう、一番見られたくない奴に見られた!!
.
「竹谷くんは?」
「ああ、ハチは扉の前で死んでるよ。邪魔だったから端に寄せといたけど」
「し、死んでる…!?」
「大丈夫だ。10分もすれば復活する。」
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来夢(プロフ) - とても素敵な作品ですね!更新待ってましたぁぁぁあ!!!これからも頑張って下さい( ̄^ ̄)ゞ応援してます! (2020年10月20日 23時) (レス) id: cfa50364df (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - とても素敵な作品をつくってくださりありがとうございます!いつも続きを楽しみにしてます!これからも無理せず頑張ってください! (2020年3月19日 10時) (レス) id: 6604df6f14 (このIDを非表示/違反報告)
来夢 - 私この作品がとても好きです!いつも新しいお話が出るのを楽しみでワクワクしています!これからも応援してます! (2020年2月29日 22時) (レス) id: 0c53dd61ea (このIDを非表示/違反報告)
アクヤ(プロフ) - 続編だ〜!!めっちゃうれしいです!これからも頑張ってください!応援してます!! (2019年12月21日 14時) (レス) id: 64d635022a (このIDを非表示/違反報告)
るーじゃすどれいんw(プロフ) - 続編ありがとうございます!これからも更新頑張ってください!この作品が大好きです。応援してます! (2019年12月20日 22時) (レス) id: 6c9d28df35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無音 | 作成日時:2019年12月20日 21時