三十二天才 ページ34
女子トイレから出ると、ハンカチを持ったさくらが宇佐美と何か話していた。宇佐美はどこか苛立っている。
いや……焦っている。
宇佐美「今の、聞いてたの」
さくら「……っ」
諏訪「聞いてたよ。」
『ちょ、すわちゃん…』
私の制止の声も聞かず、諏訪ちゃんは行ってしまった。
諏訪「ここの壁、結構薄くて話し声は筒抜けだったんだよね。」
宇佐美「言っとくけど私じゃないから」
諏訪「クラスの人気者があんな投稿してたなんてバレたら」
宇佐美「だから私じゃないって言ってんでしょ!?」
そう怒鳴り、宇佐美は教室へと戻って行った。
…女同士の諍いって、どうしてこうも怖いんだろうか。
そんなことを考えてると、宇佐美とは入れ違いで武器をお持ちになられた甲斐くんと愉快な仲間たちが現れた。
須永「おい翠川遅ぇよ。早く来い。」
『げ、わすれてたぁ』
石倉「コイツ…こんなんがぶっきーに勝てるなんて世も末だな…」
引き摺りだされるようにして、女子トイレから出た。石倉くんは後で殴る。
甲斐「アイツ、まだ中いるか？」
諏訪「いるよ」
2人はそれだけ話し合って、甲斐くんたちは男子トイレの中に入っていった。気配を感じたのかせんせいは後ろを振り返ったと同時に甲斐くんが武器を降り下ろした。
柊「あっぶな！」
続いて須永くんと石倉くんも入ってくる。せんせいは2人の攻撃を避け、後ろに回った石倉くんのお腹を蹴り上げた。
しかし、その隙を狙った甲斐くんが振り下ろした武器がせんせいの頭に直撃。せんせいは痛みで座り込んだ。血も出ている。
.
……待てよ。どうして甲斐くんと須永くんと石倉くんしかいない。
里見くんたちは………
甲斐「これで終わりだ！来い！バ」
『まずい！行かなきゃ！！』
甲斐「はっ？……はぁ!?」
甲斐くんの怒号が聞こえた。きっと後で怒られるだろう。1パンチは貰うだろう。けど許そう。
……今はそれどころじゃない。
乱雑に美術室の扉を開ける。
『それに触っちゃダメだ！』
兵頭「へ？……痛ってぇぇぇぇ!?!?」
叫んだ途端、私がここにいることに驚き振り返った。
…しかし、もう手遅れだった。私の声にびっくりした兵頭くんは美術準備室のドアノブに手をかけ、流れていたらしき電流が彼の手に渡り、激痛と化した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1285人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
未来(プロフ) - 2カ条っていうのが気になりました。2カ条というところはあるかもしれませんが基本ニ教の表、裏と言います！面白いので頑張って投稿して下さい！！ (2019年2月22日 16時) (
レス) id: 992a2d29b1 (このIDを非表示/違反報告)
黒玄@学生(プロフ) - 無音さん» 女の人が優しいことを祈りましょう…！これからも応援してます！ (2019年1月25日 7時) (レス) id: ae6add9199 (このIDを非表示/違反報告)
無音(プロフ) - 黒玄@学生さん» ありがとうございます！訂正行ってきます！！真壁くんの女に怒られてしまいますね！ (2019年1月25日 7時) (レス) id: 48c7dd2dbf (このIDを非表示/違反報告)
黒玄@学生(プロフ) - 無音さん» 私が気づいた限りだと、9、12、17話です (2019年1月25日 7時) (レス) id: ae6add9199 (このIDを非表示/違反報告)
無音(プロフ) - 黒玄@学生さん» 本当ですか!?推しの名前を間違えるなんてファン失格…何話に真鍋くんがいるのか教えていただけると幸いです！！ (2019年1月25日 7時) (レス) id: 48c7dd2dbf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：無音
| 作成日時：2019年1月14日 3時
