【あんスタ】ブラッディ＝メアリー【悪女主】

1話*週刊夢ノ咲 ページ2

「え〜5月21日発刊の『週刊夢ノ咲』、
50万部突破いたしました〜！！」

「おぉ、おめでとうございま〜す！」



くっついたデスクの上には、何枚もの紙が置かれている。
ここは夢ノ咲メディア科、『マスコミ部』の部室である。



「やっぱりこの話題が目玉だったんだな」



ぱらぱらと頁を捲り、手を止めた。





『モデル科は酒池肉林！？
人気モデル・榎本高人の豪遊生活！！』



そう書かれている雑誌の表紙には、
『週刊夢ノ咲』と書かれていた。




現在週刊誌売り上げNo.5に入る『週刊夢ノ咲』。


それを作るのは、夢ノ咲学院メディア科にある『マスコミ部』。
部員数は20人以上、ありとあらゆる場所からスキャンダラスな情報を提供している。





「いやぁ今月の週刊夢ノ咲もバカ売れっ！
やっぱすげぇわ高遠ちゃん！！タカトゥ〜！！」

「あのガードの堅さで有名な榎本ですよ！？
まさかこんな大金を費やしてたとはねぇ〜」

「まぁ仕事ができる分、性格に難ありだがな…」









「編集長、ネタ取ってきました。」



そんな彼等の噂の元である少女、高遠A。

先月夢ノ咲学院に転校してきた3年生で、
現在いくつものスキャンダルを手に入れてきた期待の転校生である。


そんな彼女は何食わぬ顔で、マスコミ部部長…
またの名『週刊夢ノ咲』の編集長にある物を差し出した。






「んん？……えぇ！？何これ！？」

「音楽科ヴァイオリン首席、市原桜子の枕営業の証拠現場です。」

「マジで！？！？」




何十枚もの写真に写るのは、
全て市原桜子と思われる少女と大柄な男性だった。




名の知れた高級焼肉店で楽しそうに談笑したり、


傘で隠すかのように路上で接吻したり、


最後には、互いに寄り添いながら俗にいうラブホへと入っていく写真があった。









「嘘だろ！？俺桜子ちゃんのファンなのに！」

「あくまで市原桜子は清純派ヴァイオリニストとして売っているからな。
これが世に出れば、とんでもないスクープだぞ！！」

「さ〜すがタカトゥー！マスコミ部の女神！！」




多くの賞賛の声が彼女に向けられる。









_____しかし彼女はそれを無視し、編集長へと告げた。











「編集長、次は『アイドル科』で張り込みをしたいんです。お願いします。」



彼女の、『真の目的』のために_____

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