大事にしたい ページ39
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『え!なおったの?』
「おう、そんなに複雑な構造じゃなかったからな」
『本当に?嬉しい〜じゃぁこれ返すね、ありがとう。助かった!』
ずっとAの腕についていた腕時計が自分のもとに戻ってきた。
「結構長いこと使ってんじゃねぇのか?」
『そうだねぇ、高校生の頃から使ってるかも。私お姉ちゃんとお揃いとかこれ以外もってないし、おばあちゃんからのプレゼントだったから』
めっちゃモノを大事にするところとかなんかすげぇ可愛いし、そのエピソードだって可愛すぎる。
時計を動くようにしてやった時の反応は思っていたよりもずっと可愛らしかった。
こうして自販機の前で少しだけ話をしていると、後ろから声が聞こえて、それにAが肩をびくつかせた。
「えぇ!?Aさんと松田さんって付き合ってんですか!?」
「あー!伊吹くん声おっきいよ」
「あ?」
こちらを見ながらガタぶると震えているAの部下と萩がいた。
「えっ…いつから?」
『結構最近かな』
あからさまにショックですと言った顔をした。
「えっ、このことって全然周りの人知らないですよね?Aさんのこと密かに想ってる人多いと思うんで、結構みんなダメージ受けると思うんですけど」
『密かに想ってても、ハッキリ言ってもらわないと私には伝わらないよ』
キッパリとそう言い切った。
「うわー!俺もう松田さんのこと見れない!!」
「なんでだよ」
さっさと仕事に戻ろうねと部下を引っ張ってAは戻って行った。
「陣平ちゃん、顔がもうデレデレだよ」
「ウルセェ、お前も戻れよ」
「はいはい、こりゃぁ酒のつまみになりますなぁ」
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ユナ@前垢消えた(プロフ) - 最後の落ち方が神すぎて続きが待ち遠しい (6月6日 18時) (レス) @page44 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Lerian | 作成日時:2023年5月22日 21時