あの頃の自分に酔っている ページ29
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「30年前の2人の模倣犯だと思われます。一緒のように見えて、手首にある傷は反対側から付けられたものだったし縛られ方も微妙に違います」
『これはまた難航しそうですね…』
「俺達はひたすら情報収集ですよね」
『だね』
どうやら今回の事件は30年前に起きた事件の模倣だぞーみたいな話が出てきて、当時現役刑事だった方々が私に話を聞きに来た。どうやって捕まえたんだとか現場の状況とか。
まぁ、なんか途中から俺の時はこうだったとか、今の捜査方針についての意見とか、まじで求めてらっしゃらないことを話し出されたのでだんだんムカついてきたところだった。
「君の意見は?」
『法医学者とお話をしてきたので、それをふまえて現在サイバー班が』
「あ〜なんか最近の子は足で捜査しないのかね?」
やってっし、足と技術駆使して何が悪いんじゃコラって言いたくなった。
申し訳ないけれどこう言う人たちはあの頃刑事だった自分に酔っているんだろう。本当に申し訳ないけど私からしたらそんなのは本当にどうでもいいし、自分の中だけで収めてくれと思う。
「双海、伊吹。ちょっといいか?」
『伊達公…』
「その呼び方やめろって、もうお前限界だろ。あの人らの相手は俺がしとくから、さっさと外回り行ってろ」
『えぇ、ありがたくいかせてもらう』
伊達公まじでほんとに神なんだよねぇ…
誰にでも面倒見がいいし、彼女さんともうすぐ結婚するんだろうなぁって、漢で女を惚れさせるタイプの人だ。
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ユナ@前垢消えた(プロフ) - 最後の落ち方が神すぎて続きが待ち遠しい (6月6日 18時) (レス) @page44 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Lerian | 作成日時:2023年5月22日 21時