態度だけはでかい男_ma ページ26
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「ずいぶん双海さんとは仲良いのね」
「まぁ、ずいぶん長い片想いでな。今は手探り中ってとこだ」
「ふぅん。にしても、双海さんのペア…伊吹くんって大丈夫かしら」
「お前が心配するほど頼りない男なのか?」
「態度はでかいくせに、変なところビビりだからちょっと頼りないのよ」
それを聞いて、そんくらいなら別にあんだけ鼻水垂らして泣くこともないだろうなと思った。
前部署にいた時のあいつは本当にやばかったから。
「機捜102から応援要請、近い局は火災があった○○ビルへ向かえ、繰り返す」
無線からそう聞こえてきた。
「機捜102つったら、Aんとこだろうな」
「急ぎましょう」
急いで現場に向かった。
1番近いところにいたのが俺たちで、すぐに2人が乗っていた車を見つけることができた。
『あ”ーあああ!早く誰か来て!!!!』
「誰かー!!早く来てください!!」
「なんだ?」
建物の裏から声もう限界だという叫び声が聞こえてきた。
現場には拳銃を回収したAの部下と、顔は白塗り、目元は黒塗りのまたしても同じおかしな風貌をした犯人をAが全力で地面と壁に押し付けてる状態だった。
こんなんほぼタックルだろ。
「貴方たち、手錠は!?」
『私はないんですけど、伊吹くんも持ってないみたいで!』
「すいません!!」
「はぁ!?」
一旦犯人を拘束した。
『…火事場の…くそ力だっけ、多分出た』
「馬鹿力な。体格差あったのによく抑えたな」
『あ〜ほんとにそれ。最初はいい感じだったんだけど、伊吹くんが途中でおっきな声出して犯人逃しそうになったんだよ、焦った』
「俺、Aさんに命救われたっす!!」
まじで、佐藤の言うとおり態度だけはだけはデカいやつだと思った。
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ユナ@前垢消えた(プロフ) - 最後の落ち方が神すぎて続きが待ち遠しい (6月6日 18時) (レス) @page44 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Lerian | 作成日時:2023年5月22日 21時