事件発生 ページ35
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『冬木先生ごめんなさい!白衣パス!』
「準備できてます!」
『ナイスぅ!!!行ってきます』
「行ってらっしゃい〜」
昨日帰る直前に呼び出しを食らって重篤の患者を手術してから、ずっと病院にいるらしい。
救命科は常に忙しいけれど、
昨日から今日にかけてはほんとに忙しそうだ。
さっきまで段差のところで仮眠なのか、
爆睡していた。
『音羽せんせぇ、癒しくださぁい』
「そんなこと言ってる暇あったら動いてください」
『もっと寝たい……』
救命いってきますう〜と言ってフラフラと出ていっては白衣忘れたと冬木先生に投げてもらってる。
音羽先生やっぱり先輩とちょっといい感じですよね。
俺は応援してます。とか徳丸くんが言ってくる。
どうやら、昨日の今日でまだ上崎先生A先生
喜多見チーフ、自分の4人の関係がああだこうだという話題が漂ってるらしい。まだ。
幸いなのが、
MERの中で話がおさまってるというくらい。
そんな話をしていると、一人の女性が現れた。
「あの、蓮見Aさんはいらっしゃいますか?」
「今外してますが…あなたは?」
「あ、知人です。届けたいものがあって。」
さっき救命科に行ったのに居なくて、と話を続ける。
「救命科は昨日から忙しそうでしたから、よかったらおかけして待っててください」
「ありがとうございます」
「先輩、どうせ外科のあちこち走り回ってるんでしょうねぇ」
「蓮見先生仕事が早すぎるからみんな頼んじゃうんですよねぇ」
「嫌な顔せずになんでもしてくれますよね、この前も一緒に勉強しませんかって誘ったら全然いいよ〜って言ってくれましたし」
A先生が力を入れているのは、研修医の育成。
その子たちには怒ってばっかだけど、やるときゃやってもらわなきゃなんで。と話をしていた。
『忘れ物したペンない………あっついですね、この病院』
「それ蓮見先生だけ陸上やってる人ですもんね」
「あぁ、A先生のお知り合いがいらっしゃってますよ」
『知り合い?』
後ろに、と喜多見チーフがそういうと''知人''と言った女性がA先生の背後にいた。
『っう''ッ…アッ……?!!!』
白衣が、赤く染まっていく。
「A先生!!!」
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作者名:Lerian | 作成日時:2021年9月23日 20時