呪われたコンビニ店員【呪術廻戦】

ダイナソー ページ31

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もういい、だれでもいい。
ほんとに誰でもいい。だからだれかたすけてくれ。
そう思っていると、バリバリとガラスが割れた。


『……へ……なになん……え？』


「大丈夫、平気だよ」


『平成じゃないでしょ絶対』


なんで才川くんこんなに冷静なんだ。
だっておかしいじゃん。
普通の人間なら、私のような反応は正解だと思う。
だって近代社会でこんなのみない。
いや、中世でも見ないし
古代でもみない。
あ、いや。最近スクリーン上でみたかも。


『いやぁｱ゛ｱ゛ｱ゛ｱ゛ｱ゛！！！』



恐竜(ダイナソー)がいる。


なんで、おかしいでしょ……なんで？


「しっ……動かないで」


ウゴカナイデ？だから、おかしいって……
いやおかしくない。
映画でもやってた、ｼｰって。
才川くんが声を出すなというように口を抑えてくる。


「逃げよう」


逃げる逃げる、早く逃げないと。
あぁ目の前の恐竜みたいなやつ。
引きちぎるのは痛いからせめてもの救いとして
丸呑みにしてください。
肉食歯が多いかもしれないから草食であれあわよくば。
私は知らなかった。


こんな危機的状況でこんなにも冷静になれないものかと。
コンビニの外に出ると、願いも虚しく、囲われていた。


恐竜みたいなやつに。


『もう終わった、無理だ。生きていけない死んだ』


「走れる？」


『努力する』


もう長くは生きられないから
せめてもの抗いに全力を尽くそうと思って走ろうとすると
身体が宙に浮いた、


「ねぇ、なんの茶番？」


『ごじょうさん！！？』




担ぎあげられて背中しか見えないけど、
このイケメンボイスは五条さんだ。



「悠仁、ちょっと頼むよ〜」


『わ！！！』


「ちょ！先生あぶな！」


空中から落とされた。
悠仁くんがキャッチしてくれたけど。
てかまって、なんで五条さんは浮いてるの？




「やっぱり君がAを狙った呪詛師だったんだね」



分からない。
話についていけない。

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