心四十二欠片 ☆ ページ7
──どれくらい経っただろうか。相変わらず肩と脇腹は痛むけれど、全身を噛み砕かれている感覚はない。
ああ……先に出血多量で死んだのかな。死後にも、意識ってあるんだな……。
「──、──ッ、Aッ!!」
誰、だろう。名前を呼んでいるのは……うっすらと、瞼を開ける。
俺はまだ、死んではいなかった。ぼやけた視界が、銀色の髪を捉える。……はは、結局神楽ちゃんの事が心配だったんじゃないか。
そうだろう、銀時さん。
「待ってろ、今助ける!!」
『あり、がとう……でも、無理は……しな、いで』
「余計な事喋んな!! おめーを助けねーと神楽に一生恨まれそうだからな!!」
あはは、何だそれ。……まぁ、彼らしいかもね。
でも、彼の力を持ってしても尚押し負けている……しかし、次の瞬間。重い衝撃が走り、それがえいりあんの体越しに伝わってきた。
星海坊主さんの一撃だ。そのおかげで……触手がちぎれて、俺は放り出された。また打ち付けられて全体が痛むが、生きてるんだ……不幸中の幸いじゃないか。
ところで彼女は……神楽ちゃんは、避難させられたのだろうか。父親である彼に任せていたはずだが……だが、戦闘中に話しかける訳にもいかない。どうしたら……。
──そうだ。能力で視ればいい。右手で左目を多い、彼の心情を読み取った。避難してない、が……ここよりは安全な場所にいるようだ。良かった……。
『いっっ……つぅッ……』
負傷した部分を押さえながら、フラフラと立ち上がる。逃げなくては。
……この体で、本当に逃げ切れるのか？ また捕まるのが、関の山に思える。壁にもたれかかって、ずるずると腰を下ろした。
今の俺に出来る事は、何もない……下手に逃げて勘付かれるより、その場で息を殺して耐え忍ぼう。それでも見つかったら……その時は、その時。
俺はまたゆっくりと瞼を閉じ、意識は深く深く落ちていった。
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ななみ(プロフ) - ウマ娘ネタやるならクロスオーバータグがいるんじゃ... (11月20日 12時) (
レス) id: b9dbee0f0f (このIDを非表示/違反報告)
ろぽん(プロフ) - 面白いです！作者様のペースで無理のないよう更新頑張ってください！待ってます！！ (2020年8月15日 23時) (レス) id: 94c21bcf57 (このIDを非表示/違反報告)
うp主(プロフ) - ひろとさん» レス遅れて申し訳ありません。ありがとうございます！これからもゆっくり頑張りますので、よろしくお願い致します。 (2020年2月7日 15時) (レス) id: f8646b5aca (このIDを非表示/違反報告)
ひろと - 面白いわ (2018年7月19日 21時) (レス) id: 49d8f5487f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うp主@
作成日時：2018年4月21日 6時
