【暁のヨナ】私に出来ることを 2章 (ページ9)

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第58話ページ9

ヨナはそう言って少し悲しそうに笑った

A『ヨナ…』

Aはそんなヨナになんと声をかければ良いのか分からず、言葉を紡げなかった。そんなAに痩せ細った少年が声を掛けた

少年「お姉さん、僕の…母ちゃんの分のごはんありませんか？」

A「…まだあるからお母さんにもご飯をあげられるよ」

そう言い少しではあるけれど食事を少年に渡した

少年「ありがとう」

A「いいえ、どういたしまして明日も食事を持ってくるからもっとたくさん食べられるわよ」

少年「本当‼︎」

A「ええ、もちろん(微笑」

少年「ありがとう、お姉さん」

少年はそう言って離れて行った

A「ヨナ…貴方達にはこれを」

そう言って重箱が入っていた袋よりも小さい袋を渡した

ヨナ「！A姉様貰えないわ私達にくれるのではなくて村の人達に…」

A「ヨナ、貴方の考えは確かにその通りなのかもしれない…でもね、それで貴方達が食べなくて良いということにはならないのよ？それにこれは貴方達にと思って別で用意した物だから食べて頂戴？」

ヨナ「…A姉様がそう言うのなら」

ヨナ『やっぱりA姉様はすごいわ。そう言われてしまったなら、貰わないわけには行かないじゃない』

ヨナはそう考えながら袋を貰いハクに声を掛けた

ヨナ「ハクーA姉様が私達に食事をくれたからみんなで食べましょ」

ハク「へ〜そりゃ有難い。ありがとなA」

A「いいえ、喜んでくれたらなら嬉しいわ」

ユン「やった、久しぶりの豪華な食事だ‼︎」

ゼノ「おお〜メシメシ〜」

シンア「ご飯…」

キジャ「うむ、ジェハがいないが頂くとしよう」

ヨナ達の嬉しそうな反応を見てAは嬉しくなった

A「ふふふ、それじゃあ私は邪魔しちゃ悪いから別のところにいるわね」

ヨナ「えっA姉様も一緒に食べましょ？話したいこともたくさんあるし…」

A「ヨナ…そう言ってもらえるのは嬉しいのだけれど…」

Aが遠慮しようとしているとハクが

ハク「食べてけよ、どうせ何も食べてないんだろ？Aが持ってきたものなんだから」

ヨナ「そうよ、みんなもいいわよね？」

ユン「まぁ…あんたが持ってきたものなんだしいいんじゃない別に」

ゼノ「ゼノは大歓迎〜」

シンア「…うん」

キジャ「うむ、姫様がそう言うなら」

ユン達がヨナに賛同するのを見てAは

A「そう言うならお邪魔しようかしら」

と言いヨナ達と食事をすることになった