第36話 新王即位 ページ37
ケイシュク「スウォン様、風の部族長老ムンドク様が到着されました。風の部族次期将軍もご一緒です。」
スウォン「…次期将軍…それは楽しみですねぇどんな方ですか？」
ケイシュク「ハク将軍より年若い方ですよ、風の部族は若者が元気ですね」
スウォン「ケイシュクさんおじいちゃんみたい、年のわりに」
ケイシュク「貴方に言われたく無いです」
スウォン「あ、夜明けですよ」
ケイシュク「…ほう、実に戴冠式に相応しい暁の空です」
スウォン『高華国、王の象徴である赤い龍の城…いつか、この城へ還るのだと、心に誓っていた』
ー回想ー
ヨナ「スウォン、スウォンいらっしゃい、早く来て今日はね、梨の甘煮があるのよ‼︎」
A「スウォン、早くいらっしゃい」
ハク「スキあり」
ポカ
スウォン「いてっ」
ハク「トロイですよ、スウォン様」
スウォン「ハク…いいなぁヨナは、ハクが従者で」
ハク「スウォン様にもいるでしょーが、従者ぐらい」
スウォン「私はハクが欲しいんです‼︎」
ハク「じゃあ、王になってくださいよ」
スウォン「えっ」
ハク「ヨナ姫と婚姻を結んで王になって下さいよ」
スウォン「ええっ⁉︎そんな、私とヨナが結婚なんて…」
ハク「俺が欲しいんでしょ？」
スウォン「それは言葉のあやで…」
ハク「ま、どっちにしろ俺は、姫さんと結婚して次期王になるのは、スウォン様しか認めねぇけど…その時、俺は貴方様の右腕となり滅びの時まで、お二人の傍について差し上げますよ。ちなみに、3食昼寝付きでよろしく。お得な物件ですぜ、高華の雷獣だからな」
スウォン「ああ、それは…幸せな夢ですね」
ヨナ「スウォン早くー！」
スウォン「ハク、ヨナを守ってくださいね」
スウォン『でも、もう“右腕“はいない、ぬもりをくれたあの少女も、踏みつけて切り捨てて、ここまで来た』
「あれが新王陛下……」
「まだお若いがユホン様の嫡子であられるからな」
「おお、あのユホン様の…ならばきっと素晴らしい王におなりだろう」
スウォン『だから、もう迷いはしない‼︎』
「五部族承認のもと、ここに高華国、空の部族第11代目スウォン新王陛下が即位された」
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作者名：神涙 | 作成日時：2023年11月14日 21時
