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第30話 ページ31

その日の夜Aはヨナと2人で話をしていた

A「ヨナ…少し痩せたわね…大丈夫?何かして欲しいことある?」

ヨナ「大丈夫よ、風牙の都の人達は温かくてホッとするの。
でも…そうね…出来るのなら、昔みたいに抱きしめてくれると嬉しいわ(微笑」

Aはそれを聞き、嬉しそうに抱きしめた

A「そんなこと、いくらでもしてあげる(ギュッ
ヨナ、あなたが今、心の底から笑ってくれているのは、分かっているわ…でも、今は私しか側にいない、すぐに現実を受け止めると言う事はとても難しいことよ…だから…もう、泣いても………良いのですよ…」

ヨナは抱きしめられながら大きく目を見開いた。まるで心の内側を覗かれたみたいに、そのとうりであったからだ。
風牙の都に来て、温かさを知った…心がホッとする様にも感じた…それでも、あの日のことを忘れることができた訳ではなかった。
そんな時にAからの言葉であった為ヨナは、心の底から湧き上がってくるものを抑えることが出来なかった。

ヨナ「A…姉様ッ…ちッ父上がッ…あのッ優しかった……スウォンにッ……」

A「ええ、怖かったわね…つらかったわね…苦しかったわね…悲しかっわね…大丈夫、今は誰も見ていない…だから、思いっきり泣きなさい(ナデナデ」

ヨナ「わぁぁぁ(涙」



その後ヨナは泣き疲れて眠ってしまった。Aはその様子を見てから部屋を出た。

ハク「……」

部屋を出てすぐ近くの壁にハクが立っていた

A「聞いていたの?」


ハク「ああ…」

そう言ったきりハクは、何も話さないまま、そこにいた

A「…ハク、ヨナにも言ったけれど、あなたも無事でよかった」

ハク「……何もよかったことなんてないッ!俺は、イル陛下を守ることができなかった‼︎あの心優しい王を‼︎俺は何もッ何も守ることが出来ていなかった‼︎」

ハクは声を荒げ、そう苦しそうに言った

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作者名:神涙 | 作成日時:2023年11月14日 21時

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