第27話 ページ28
ガサッ
テウ「ヘンデっどうしたんだ‼︎お前っ‼︎」
ヘンデ「あっ、長老もいたんだ、おかえりー…」
ムン「ヘンデ、その傷は…」
ハク「上流で何があった⁉︎」
ヘンデ「いやはや、ちょっと失敗しちゃった。上流に行ったら、びっくり‼︎火の部族のヤツらが、川を堰き止めてたのさ…
何それ、新たなイジメ？みたいな、思わず武装したヤツらにケンカ売っちゃたのねーそしたら、ボコボコでポイッよ」
それを聞いた民達は怒り、次々に声を上げていく。
テウ「火の部族の奴ら、何してくれちゃってんだ？」
「俺らと戦争でもやんのか!?」
「風の部族ナメてっと雷獣出すぞッ」
「ハク様、俺にいかせて下さい！」
ムンドク「待て、火の部族に手を出してはならん」
「どうして！ヤツら、川を止めてヘンデを殺したんすよッ」
ヘンデ「生きてるつもり〜」
「そうですよ、長老このままだと、風牙の都がッ」
ムンドク「落ち着け、川のことなら心配いらん、とにかくヘンデの治療を急げ」
テウ「はい」
ヘンデ「つもり〜」
ハク「じじい…」
ムンドク「……これは火の部族の警告じゃ」
ハク「警告？」
ムンドク「………ヤツらは、スウォン様を王に即位させたがっている」
ハク「火の部族が‼︎それじゃあAもってことかよっ」
ムンドク「いや、Aは多分関係ないじゃろう。その様なことに賛成する様な子では無かろう。だが、火の部族は前々からスウォン様と癒着していたようじゃな、ワシがスウォン様を王に承認せんから圧力をかけてきたんじゃろう」
話を聞くにつれてヨナの顔色は悪くなる。当たり前だ、父親を殺したスウォンがこの国の王となろうとしているのだから。
ムンドク「大丈夫じゃ、承認はせん。スウォン様を王に認めてしまったら、ハクに国王殺害の疑いがある事も認めてしまう事になる」
ヨナ「ハクが国王殺害⁉︎」
ハク「………だろうな、俺に罪を被せるのが一番手っ取り早い」
ムンドク「心配はいらん、火の部族もこれ以上無茶はせんだろう」
その頃Aは………
A「ッハ！ッハ！」
風牙の都を目指して全速力で馬を走らせていた
A『急がなければ‼︎これ以上風牙の都の人々を傷つけない様に‼︎手遅れになる前に‼︎急がなければ‼︎』
A「ッハ！ッハ！」
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作者名：神涙 | 作成日時：2023年11月14日 21時
