【暁のヨナ】私に出来ることを (ページ23)

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第22話ページ23

ヨナは先ほどまでいた場所に戻って来ていたが、そこは毒蛇の巣窟であった

スウォン『貴方達の知っているスウォンは最初からいなかったんです。道を阻む者があれば切り捨てます』

ヨナ「いや…あ…」

ガｯ

ハク「無事か⁉︎なかなか戻らないと思ったらどうしてこんな所まで⁉︎この蛇は毒を持っている、暗闇では足を滑らせて転落するかもしれない、そんな場所を1人で‼︎死にたいのか⁉︎」

シャー、シャー

蛇がどんどん集まって来た

ハク「くそ…巣窟かよここは」

ガッ

ハク「っ…ち…上等だ、黙ってしがみついてなお姫さん
俺を道具だと思えば良い陛下がいない今俺の主はあんただ、あんたが生きるために俺を使え！俺はその為にここにいる」

ー洞窟ー

ハク「姫様のお探し物はこれか？」

そう言うと、ハクは簪を取り出した

ハク「俺はスウォンを許さない、だがそれ以上に俺はあんたに生きて欲しい」

ハク『何でもいい、今はあんたを繋ぎ止められるのなら…たとかそれが、未だ捨てきれない想いでも』

ヨナ「…(スッ」

ハク「平気ですよ、蛇に噛まれたぐらいでどーにかなるハク将軍じゃありません。さて、起きたらすぐ行きますか…あっその前に姫様コレ渡しそびれてました(スッ」

渡された物を見てヨナは大きく目を見開いて震える手でそれをもらった。それは、無くしてしまったと思っていたAからの誕生日プレゼントである首飾りであったからである。

ヨナ「これ…A姉様からもらった…」

ハク「昨日、池の近くに落ちてました。Aからもらった大切な物でしょう…しっかり持っていて下さいよ」

ヨナ「うん…ねェハクどうして山を行くの？どこか里におりて、食べ物とか薬を…」

ハク「人里は危険です。たとえ村人が俺らの顔を知らなくても、城の兵はどこにいるとも知れない。スウォンが人相書きを出してるかもしれませんしね。」

ヨナ「じゃあ…今どこへ向かっているの…？」

ハク「恐らく、今俺らにとって唯一頼れる場所………風の部族風牙の都、俺の故郷です」