僕らの場所 (ページ50)

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雅side ページ50

なんか体が温かい。

誰かが助けてくれた？

目を開ける。

目を開けると僕の家が見えた。

ここは癒しの池だ。

僕の周りには3人もいた。

誰がここまで…。

僕らの近くにはあの3つの石が綺麗に光を放っていた。

きっと松潤だ。

松潤が僕らをここまで連れてきてくれたんだ。

3人は相変わらず目を閉じて動かない。

3人を揺すっても目を開けてくれない。

雅「ニノ、ニノ。また傷が開いちゃったね。痛いね。あとですごく効く薬草摘んでくるからね。

ここまで運んでくれたのはきっと松潤だね。

ニノが言った通り松潤は優しいね。僕も会ってみたかったな」

ニノの小さくて冷たい手をリーダーの手を重ねる。

雅「リーダー。起きて。リーダーともっといっぱいお話ししたかったな。

リーダーは強くて、でもやっぱり優しいね。」

リーダーの指が長くてきれいな手を翔くんの手と重ねる。

雅「翔くん。吸血鬼だなんて関係ない。どんな翔くんも大好きだよ。

翔くんナイフが刺さってて痛いよね。今抜いてあげるね。少し我慢してね。」

翔くんの胸からナイフを抜いたが翔くんが表情1つ使えない。

翔くんの白いけど男っぽい手を握った。

僕は翔くんの横に寝そべった。

3人の顔を見る。

心なしか3人の顔が少し笑っているように見えた。

僕は目を閉じ大きく息を吸った。

そしてゆっくり息を吐きだした。

耳を澄ましても木々のざわめきしか聞こえない。

雅「生まれ変わってもまた会おうね」

ここは、僕にとっても最期の池でした。

でも、とても大切な場所です。