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ころんside
さ「お、ころん帰ってたのか。」
さとみくんが僕の方を見た。
その目は、涙でぐしょぐしょ。
泣いてたんだなぁ。
『Aちゃんは大丈夫なの!?』
さ「さっきよりは、」
さとみくんにさっきあったことを聞いた。
Aちゃんが過呼吸になったこと。
何かにしきりに怯えていたこと。
その原因が、、、、
『おそらく元母親ってわけね。』
さ「多分。」
さとみくんがおもむろにAちゃんの腕を僕に突き付けた。
『火傷跡?料理する時にできる位置じゃないと思うけど、、、、、っってことは、、』
さ「虐○かと、、」
孤児院で係の人が言ってたのはこのことだったのか。
さ「本当のことは、目が覚めたら聞くとして、、俺は兄ちゃんたちに連絡するから。」
『待って!僕も連絡するの手伝うから。』
さ「馬鹿。目ぇ覚めたときに誰もいなかったらAが不安だろ。ころんはAのこと見とけ」
さすがさとみくん。
家族のことをちゃんとわかってるなぁ。
『Aちゃん起きたら呼ぶよ』
さ「りょ」
さとみくんはスマホ片手に部屋から出て行った。
プルrrrrrrr
とかすかに着信音が聞こえる。
『Aちゃん、、、不安なことあればちゃんと言ってって約束したじゃん。』
涙が僕の頬を伝う。
Aちゃんが小学生の時に約束した事だ。
-----------------五年前----------------------
『Aちゃん!お兄ちゃんが晩御飯作ってくれたよ!カレーだって!』
A「うん、、、」
Aちゃんが描いた絵が、机から落ちた。
ただ、その絵はシワクチャになっている。
『なんで?!せっかく上手く、、っえ?どしたの!?』
A「こ、ころんお兄ちゃん、、、グスッ、、、私の絵って下手なのかな、、、」
『なんでそんなこと言うの?僕Aちゃんの絵、好きだよ?』
A「だって、学校で友達にこの絵見せたら、「このレベルで美咲にいつも絵あげてるの?」って言われて、、、」
Aちゃんがこんなに悲しそうなのを見たことがなかった。
ならば!
『じゃあ、その絵僕にくれる?僕Aちゃんの絵大好きなんだよ?だからそんなこと言わないで?あと、今度から辛いこと僕たちに言って!けっこう前のことでもいいから!ね?約束だよ?』
そう言って、僕の小指とAちゃんの小指を絡ませる。
「『ゆーびきーりげんまん、、、』」
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『約束したじゃん、、、、、気づけなくてごめん。』
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ここあめ - 花音さん!お久しぶりです!更新遅くなってしまいすみません、、、お姉様情報ありがとうございます! (2022年1月26日 16時) (レス) id: 83da8ba87e (このIDを非表示/違反報告)
花音 - ここあめさんお久しぶりです♪明けましておめでとうございます☆彡返事がかなり遅くなってすみませんΣ(ノд<)実は私の姉が教えてくれたんです(;^ω^) (2022年1月12日 23時) (レス) @page27 id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
ここあめ - 花音さん!お久しぶりです!そうなんですか、、お勉強になりました!ありがとうございます! (2021年12月18日 15時) (レス) id: 83da8ba87e (このIDを非表示/違反報告)
花音 - 今では30℃とかが猛暑と言われてますけどね(・・;)昭和では28℃超えは逆に『異常気象』とTVや新聞でも大騒ぎでしたね( ´△`)本当暑さ慣れは恐ろしいです( ;∀;) (2021年12月13日 1時) (レス) id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
花音 - ここあめさんお久しぶりです♪たまたま10月のコメントの会話を呼んでしまいましたがこの時代の子には28℃は猛暑じゃないって認識してますが昔の昭和では日本全国で『28℃は猛暑』で大騒ぎでしたよ(・・;) (2021年12月13日 1時) (レス) id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ここあめ | 作成日時:2021年9月15日 18時