仮が本物になるまで。4 (ページ10)

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160 CM ページ10

際どいベッドシーン？

ペンからしたらユノヒョンのLOVEシーンかって
かなり衝撃的だったはずだ。

でも……裸にはなってない。

俺のは裸になるから……
ユノヒョン以上か？

JS「うーん…………イ・ジュンだったかしら？」

監督「そうそう。彼の俳優魂にはすごいものがあるけど……あの映画とは内容が違うから。だけど……愛し合う恋人達の官能的なものはあってもいいと思う。」

イ・ジュン？

あー
あの時かなり話題になった。

映画は見てないけど……
あとでネットで見たんだ。

すごいしかない。

監督「ジスは胸が全部でてもOK？契約している会社とか問題ないか？清純なイメージが壊れるとかってないか？」

JS「いやらしくなければ大丈夫。あくまでロマンティックに……露骨に胸だけアップっていうのもねぇ？そして見た人が私に代わりたいとかその反対もあるわけで……でも……ストーリー的に綺麗にしてほしいわ。ただのベッドシーンにならないようにね。」

監督「OK！チャンミンは？」

「俺もヌナも集中しないといけないし……ヌナのためにも撮影のスタッフの人数は最小限にしてほしいです。」

監督「そうだな……わかった。じゃあ1時間後に開始だ。」

俺とヌナはそれぞれの控え室に帰った。

しばらくしてからヌナが来た。

「ヌナ？どうしました？」

JS「チャンミンに任せるから……でも際どいのはダメよ。」

「際どい？」

JS「うん。私は私なりにベッドシーンには考えがあるの。さっきも言った通りただのベッドシーンだったり下品なのはダメ。見てる人が自分に置き換えれるような……刺激はあってもいいと思うの。」

「はい。」

JS「でも……私にもREDゾーンはあるわけで。胸への愛撫はダメ。おへそラインや大腿はOKだけど中心に近い部分やお尻はダメ。」

「…………………」

JS「さっきは強がってあんな風に言ったけど……私は初めてだし……緊張する。恥ずかしいけど。でも……ちゃんとした作品にはしたいの。」

「それは俺も同じです。俺だって……ヌナに迷惑をかけないかって心配です。」

JS「ごめんね。私の要望ばかりで。」

「大丈夫です。」

JS「じゃあ……あとで。」

ヌナは帰って行った。

緊張してるんだ。

俺もそうだけど……この業界でやっていくのなら
いつかは当たる壁だ。

こういうシーンだと女性の負担も大きいから
俺なりに配慮しないと。

俺も集中を高めてそのシーンをイメージする。

コールがかかりセットに入った。