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Episode.2【嗚呼死神よ】 ページ22

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 ―――――・・・最近、僕の近くを誰かが彷徨いている。

 いや、着いてきていると言うが正しいか。
 僕は曲がり角を足早に曲がった。


 今日はロクでもないことで学校が長引き、仕事も長引き、散々だ。
 しかも気付けばこんな時間。
 その上仕事場を出りゃ、不気味な影に付きまとわれるときた。

 なんでかな。不幸の連鎖とはこの事だ。


 背中に伝う冷や汗を、上がる心拍数を誤魔化すために僕は色々と考える。
 そうでもしないとこの恐ろしさは拭えそうにもないから。

 僕のローファーのこつこつという足音以外何も聞こえやしない。
 そう、聞こえやしないのに。
 たしかに、そこにある気配を、僕は否定していながら怯えている。


 ―――――そう、後ろには何かいる。なのに、足音がしない。

 ちらり、ガラスに映る僕を見る。
 こっそり後ろを確認するが誰もいない。
 逆に真っ黒な窓ガラスが怖くなって、僕は目をそらした。



 (なんだ、なんだ、なんだってんだ!?)



 僕は必死で歩いているのに、気配はベッタリと僕の後ろをついて歩く。
 ああなんなんだ、逆に怖い。なにもされず、姿も見せず、ただついてくるなんて、悪趣味だ。

 僕は怖さを通り越して苛立ちを感じながら、家の目の前のコンビニに入る。

 ・・・ほら、なんだっけ。
 心霊スポットなんかに行ったあとは、そのまま家に行かず居酒屋とかに行った方が良いって言うだろう?
 その応用だ。コンビニで応用してみる。


 ウィーンと自動ドアが開く。僕は入る。
 どうだ、ザマアミロ。コンビニじゃぁ後ろにベッタリくっつくなんて無理だろ。
 幽霊だって、ストーカーだって。

 僕はほっと溜め息を吐いて振り向く。

 ・・・自動ドアの前には誰も居なかった。

 僕は安心感からぐぅとお腹が鳴り、コンビニで軽い弁当を買うことにした。
 ハンバーグ弁当を持ってレジに並ぶ。



 「・・・らっしゃい・・・せー」



 そのレジの店員はひどく痩せこけていた。
 今にも倒れそうだが、虚ろな目でレジを打っている。

 僕は少し不安に思いながら、財布を取り出す。
 そして顔を上げて、ひゅっと息を呑んだ。


 ―――――なんとそこには、ニタリ笑う黒い影がしっかりと、僕を見据えていたのだった。




Episode.2【嗚呼死神よ】

〃→←〃



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総悟13(低浮上)(プロフ) - コメントありがとう!なぜシャレオツに言い換えた(笑)ありがとう!じゃあもっとずっと読んでもらえるよう頑張らなきゃね(笑) (2017年11月5日 18時) (レス) id: 296183b3c6 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - 真剣に読もうとやって来たらCSSが何かめちゃくちゃオシャレな……じゃなくてシャレオツな事になってて思わずコメントをしてしまいました。魅力的で素晴らしいの一言に尽きる!! (2017年11月5日 18時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:総悟13 x他1人 | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年11月4日 2時

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