〃 ページ18
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「こーくん、見てみて！！」
「･･････ん」
参考書から顔を上げ、俺のもとへ駆け寄ってくる幼なじみを視界に入れる。
その顔はいつものように輝いていて、でもそういうときは大したことじゃないことばかり。
僕は話をスルーする方向で行くことに決定した。
「あのね、これ、綺麗だったから買ったの！ あげる！」
「･･････なにこれ」
「キャッツアイストーンって言うんだよ！ 未来が見通せる〜なんて言い伝えのある石みたい！」
「･･･へぇ」
未来が見えるのはすごいよねぇ、とニコニコしているが、僕には生憎この石は要らないようだ。
なんてったって僕の雇い主が未来が見える人間であるし。
キャッツアイストーンなんかよりよっぽどレア物じゃないか？
そう考えて苦笑する。
「まぁ確かに、未来が見通せるのは便利かもな」
「でしょ〜？ ･･･あ、でもでも。告白とか誰にされるのか分かっちゃうのは、嫌だなぁ」
「そうか？ ･･･あまりよく分からないけど。でも、この猫の瞳孔みたいな線は綺麗だな」
キャッツアイストーンを陽光にかざすと、細い線がキラキラと光る。
まるで猫の目の瞳孔みたいで、これがキャッツアイストーンと呼ばれる元なのか。
ふぅん、と興味津々に眺める僕に、幼なじみの日向彼方(ひゅうが かなた)は笑った。
黒い艶やかなショートカットの髪が揺れる。
「こーくんの為に買ったやつだからあげるよ」と人懐っこい笑顔で言われ、僕は戸惑う。
「んー･･･じゃあ、貰う。ありがとう」
「うーぅん！ こーくん、いつも俺のこと世話してくれてるから！ お礼だよ！」
「世話って･･････」
あながち間違っちゃいないか。
女顔で髪もふわふわ、おまけに華奢なコイツはよく女に間違われる。
それを僕はよく守ってきたものだ。
そのせいで「こーくん」なんて呼ばれて、こっ恥ずかしい思いをしているけれど。
「あ、授業始まるね。んじゃぁ！」
「おう」
僕はキャッツアイストーンを落とさないようにそっと、ポケットに入れる。
･･････焉さんにあとで見せてみようかな、なんて考えながら入ってきた教師を眺めた。
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総悟13(低浮上)(プロフ) - コメントありがとう！なぜシャレオツに言い換えた(笑)ありがとう！じゃあもっとずっと読んでもらえるよう頑張らなきゃね(笑) (2017年11月5日 18時) (
レス) id: 296183b3c6 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - 真剣に読もうとやって来たらCSSが何かめちゃくちゃオシャレな……じゃなくてシャレオツな事になってて思わずコメントをしてしまいました。魅力的で素晴らしいの一言に尽きる！！ (2017年11月5日 18時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：総悟13 x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年11月4日 2時
