〃 ページ14
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「んぅ･･････ふぁあ」
すると、テケテケは呑気にも伸びを始めたのだ。
先程のおぞましい雰囲気はどこにもなく、逆にこう･･････色っぽい。
上半身だけ見れば(上半身しかないのだが)グラマーだし、髪はサラサラ。
少し垂れ気味な目が欠伸と一緒に出た涙で潤んでいる。
欠伸を出す桜色の唇は、小さく可愛らしかった。
「んっ･･････。･･･は！ あれ、私なぜこんなところに･･･？」
「･･･ちょっと、なにをぼうっとしてるんだい？ 光」
「え！？ あ、すみません！」
キョロキョロとしているテケテケと、僕を湿度の高い目で見つめる焉さんと花子さん。
･･････やめてくれ、そんな目で僕を見るな。
僕は2人の視線から逃げるようにして目を逸らす。
するとテケテケはこちらを向いてふわりと微笑んだ。
「あら、花子さんと焉さん･･････と、あら？ 人間の男性･･･」
「どうも。焉さんの店で働いてます、那須 光です」
「はい、初めまして。私はテケテケと申します」
礼儀も正しくて、印象は良い。･･････先程の戦闘がなければ。
はぁ、と僕が軽い溜め息を吐けば、焉さんは僕の前にずいと出て、テケテケを睨み付けた。
「･･･光は甘いから言わなかったけど、君、さっきまで僕らを襲ってたんだからね？」
「･･････はぇ？」
「だぁかぁらぁ！ 君はさっきまで廃校を徘徊して人を襲おうとしてて、僕らも襲われたの！！」
「え、あら、あらあら。･･････花子さん、それは本当ですか？」
「そうね。間違ってないわ」
テケテケは口に手を当てて申し訳なさげに僕を見る。
だがそんな顔をされたって僕もどうして良いか分からない。
困った顔をすれば良いのか、笑えば良いのか、怒れば良いのか、同意すりゃ良いのか。
とりあえずこの2人のせいでもう既に反省しきっている彼女をこれ以上追い詰める気にはなれず。
僕は微笑んで「大丈夫ですよ」と言っておく。
「なぁにが大丈夫よ。トイレの扉に掴まってた腰抜け野郎が」
「結局男は胸なんだよなぁ。･･････光、クビね」
「ちょ、待ってくださいよ！」
どうしてこうなるんだ。
･･･冷たい瞳の2人を宥めるため、テケテケにはご退場いただいた。
ついでに僕らは襲わないでくれ、と他の怪異に言ってもらうようお願いしておく。
僕らがここで怪異に襲われることは多分もうない。
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総悟13(低浮上)(プロフ) - コメントありがとう！なぜシャレオツに言い換えた(笑)ありがとう！じゃあもっとずっと読んでもらえるよう頑張らなきゃね(笑) (2017年11月5日 18時) (
レス) id: 296183b3c6 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - 真剣に読もうとやって来たらCSSが何かめちゃくちゃオシャレな……じゃなくてシャレオツな事になってて思わずコメントをしてしまいました。魅力的で素晴らしいの一言に尽きる！！ (2017年11月5日 18時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：総悟13 x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年11月4日 2時
