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相も変わらずに自分の名前を間違えてくる雇い主には溜め息が出る。
ナス、とあの紫の野菜の名前で呼ばれた青年は大きく首を横に振った。
バチッと彼の回りに電気が光ったのを見て、彼を呼んだ小さな雇い主は冷や汗をかく。
なす、であることに間違いはない。
違うのは漢字とイントネーション。茄子と那須。音が上がる文字が逆である。
だがそのせいで茄子嫌いになった彼にとって、その渾名で呼ばれることは不快極まりなかった。
「･･･やめないと、感電させますよ」
掌を上に向け、バチバチと電気を発生させる。
青白いその光に照らされて光る顔はどこまでも恐ろしく、雇い主はヒッと仰け反った。
言わなきゃ良かった、と後悔はするもののやめる気はない。
そうやってその時だけ後悔してやめないのも、いつものことであるからだ。
ごめんごめんって、と形だけ謝っておいてレジカウンターに置いてある紅茶を一口飲む。
そして同じくレジカウンターの内側にある椅子にかけ、カウンターの中からクッキーを取り出した。
小さな甘いチョコチップクッキーは彼女のお手製だ。
「食べるかい？」
「変なもの、入ってたりしませんよね？」
「あ、疑うやつにはあげないぞ」
「･･･いただきます」
正直なところ、彼女の手作りモノはだいたい美味しいのだ。
お菓子然り、料理然り。
彼女の手先が大して器用な訳じゃないのだが、美味しいのである。
サクリ、チョコチップクッキーを頬張りながらそんなことを考える。
「･･･あのー、･･･こんにちはー･･････」
「あ」
カラン、と扉の開く音がする。
彼女も僕も大急ぎでチョコチップクッキーを飲み込むと、身だしなみを整えた。
「いらっしゃいませ、アンティークショップ、"ザクロの実"へ」
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総悟13(低浮上)(プロフ) - コメントありがとう！なぜシャレオツに言い換えた(笑)ありがとう！じゃあもっとずっと読んでもらえるよう頑張らなきゃね(笑) (2017年11月5日 18時) (
レス) id: 296183b3c6 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - 真剣に読もうとやって来たらCSSが何かめちゃくちゃオシャレな……じゃなくてシャレオツな事になってて思わずコメントをしてしまいました。魅力的で素晴らしいの一言に尽きる！！ (2017年11月5日 18時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：総悟13 x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年11月4日 2時
