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次の時間は英語で、俺が唯一できないものだった。
*英語が苦手なのは設定*
「田中洸希、寝てるってことはわかるのか?解いてみろ」
寝てるんじゃなくて伏せてるだけだし。
だるいなーと思いながら伏せていた頭を挙げると、白髪混じりのジジイ教師が棒を持ってニコニコしていた。
「叩かれたいのか?」
洸希「えっと…」
『12行目』
洸希「12行目…?」
『うん、12行目だよ』
洸希「12行目です」
市川Aが小声で助けてくれたおかげで叩かれなくて済んだ。
洸希「…さんきゅ」
『ちゃんと起きてないとね』
洸希「…おう」
りの視線がまたもや俺と彼女に集まるが、それもまた気にしていないように、市川Aの視線は教科書に向いていた。
俺はまた伏せようか迷ったが、またさされるのも面倒だったから、素直に授業を聞くことにした。
…全く何言ってるかわからないけど。
授業が終わると、また早速伏せる。
俺が起きてると、女が集まるから。
そういえば、もうお昼か。
購買でも行こうかと頭をあげると、前の席でお弁当を広げる市川A。
洸希「…」
小さい声で、いただきますと言って食べようとする彼女に声をかけた。
洸希「一人?」
『…え?』
洸希「…うーんと、なんていうか…
食べる相手、いないの?」
もうちょっとオブラートに包めなかっただろうか。
言った後に後悔をした。
『まあね…女の子の友達がいないから』
洸希「ふーん。」
市川Aもきっと、俺と同じだ。
俺が男友達ができないように
市川Aも女友達ができない。
それは共通の理由だと思った。
洸希「…じゃあ今から購買行くんだけど、買ってきたら一緒に食う?」
『え?』
洸希「俺も…その…友達いないから」
『…ふふっ、うん、いいよ。食べよう』
田中洸希、高校生活で初めて
お昼ご飯を食べる人が見つかった。
*
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花姫(ソヨン)(プロフ) - しぃたむさん» コメントありがとうございます!更新遅れていて申し訳ございません…!当方、学生であるため、テストが終わり次第更新します! (2019年10月10日 17時) (レス) id: 0da49b69df (このIDを非表示/違反報告)
しぃたむ(プロフ) - 続きが見たいです!!!!!! (2019年10月9日 23時) (レス) id: 3cf689c57d (このIDを非表示/違反報告)
咲希(ソヨン)(プロフ) - ゆんさん» 分かりました!ありがとうございます! (2019年8月19日 9時) (レス) id: 0da49b69df (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 咲希(ソヨン)さん» こんなコメント受け入れて下さりありがとうございます<(_ _)>私が見たのは12話辺りだったと思うんですけど、見返してみたら直ってましたので大丈夫です!(^^)更新頑張って下さい (2019年8月8日 1時) (レス) id: f15f360086 (このIDを非表示/違反報告)
咲希(ソヨン)(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございます!どの辺ですか…?教えていただけると嬉しいです! (2019年8月6日 9時) (レス) id: 0da49b69df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲希(ソヨン) | 作者ホームページ:
作成日時:2019年7月23日 14時