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紗季[ひ…………土方さん?]
土方[悪ぃ……少しこのままにしてくれ]
紗季[……………ぅん]
情けねぇな………俺より12歳下にビビってるとか
俺は……いつから紗季に惚れてたんだ……きっと紗季と出会った日からだろうな
俺が突然抱きついた事で少し驚いて目が丸くなった紗季は、凄ぇ可愛く見えた
土方[紗季…………]
紗季[ん?]
土方[江戸に居たいのか?俺たちと一緒に居たいか?]
紗季[…………今更なに?]
土方[そう………だよな]
紗季[…………皆とじゃなく、土方さんの側に居たが本心だよ]
土方[…………]
紗季[勘違いしないでね?恋人じゃなくて右腕的な補佐させてほしいだけ]
土方[……………]
紗季[でも、ここまで来ちゃったし……いいよ]
土方[?]
紗季[帰って………別れるのが辛くならないうちに]
土方[…………紗季]
紗季[離れてても、私は、土方さんだけの味方だから♪]
そんなことを言ってくる紗季を俺は、手離せなかった
連れて来たりしなきゃよかったとか帰れなんて言ったことを後悔する俺
紗季[!そうだ]
土方[ん?]
紗季[土方さんにずっと見せたかった所があるの]
土方[俺に?]
紗季[まだ残ってるかわかんないけど………ミツバお姉ちゃんと見付けた場所]
そう言って紗季は、俺を案内してくれた
そこは道場から西に向かった岡の上だった
紗季[あったぁー!!]
土方[!?]
紗季[武州一帯と桜の木なんだよ?………春じゃないから殺風景だけど]
土方[…………]
紗季が案内してくれたそこは、今は咲かない桜の木々が沢山ある場所でその真ん中には、武州が見渡せる様になっていた
紗季[皆が行った後に気付いたから……帰ってきたら花見をしようってミツバお姉ちゃんと約束してたんだ………]
土方[…………悪かったなお前には、酷いことばかりしちまったな]
紗季[…………]
土方[髪も伸ばしてたのに……]
紗季[伸ばしてないよ……切らなかっただけだよ]
土方[?]
紗季[まぁ、斬られたって言ってもまだ縛れるから]
土方[紗季、帰ろうぜ江戸に]
紗季[でも………私は]
土方[…………]
紗季[いいよ、土方さんだけ帰って]
土方[………]
我慢してるのか諦めきってるのか分からないが紗季は、江戸に帰りたいとは言わなかった
強がってるのが分かる表情をしているにも関わらず
土方[紗季]
紗季[と言っても今から帰ったら危ないから泊まってけば?]
土方[泊まれるのか?]
紗季[一部屋くらいなら大丈夫だよ]
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作者名:夜宵桜 | 作成日時:2018年12月15日 17時