序章 ページ1
私と彼らが別れたのは、曇天の日だった
彼らは、田舎から都会へ旅立っていった
紗季「ミツバ姉さんは、行かないの?」
ミツバ「私は、彼らの邪魔をしたくないから」
紗季「…………総悟と離れて平気なの?土方さんのこと」
ミツバ「総ちゃんなら大丈夫………十四郎さんに関しては貴女もでしょ」
紗季「!」
ミツバ「…………十四郎さんには、私よりずっと好きな人がいるから」
紗季「え!?」
ミツバ「……………あの人たちは、あの人たちの武士道があるの……私たちは、その応援をここからしていればいいの」
紗季「…………」
沖田のお姉さん、ミツバさんにそう言われたが私は、やっぱり寂しかった………一緒に行きたかった………そんな気持ちは、年と共に強くなった
その後、ミツバさんも婚約で旅立ってしまい私は、一人ぼっちに
紗季:……………
皆が出て行った先を見詰めていると裸足でそこから飛び出して走り続けていた
何度転んでも、立ち上がり、走り続けた
近藤さん、総悟、ミツバさん………そして好きな人が居る所へ無我夢中で走り続けた
皆と別れてから5年が過ぎた時
<土方side>
土方:ミツバ
ミツバ:はい?
土方:………紗季のこと頼むぜ
ミツバ:!
土方:まだアイツは、幼ねぇから………無茶なことばかりして手を焼くと思うが
ミツバ:任せてください………あの子のことは、私が責任持って守りますよ
土方:悪いな………
俺は、あの日………幼い紗季を好きだと思っていたミツバに託して近藤さんたちと江戸へ離れた
その後、ミツバが婚約をすると江戸に来たとき俺は、ミツバより一人残された紗季が心配になった
土方:おい、紗季は
ミツバ:あの子も来るかって聞いたら………十四郎さんや総ちゃんたちとスレ違ったら嫌だから残るって言って………
土方:!?一人残してきたのか!
ミツバ:ごめんなさい………どうしても残るって言うものだから
土方:!
この時、俺はミツバより紗季が好きだと言う気持ちに気付いた
そして、ミツバは病で亡くなった後
俺達のもとにアイツは、遣ってきた
ボロボロな姿で幼かったアイツの面影はなかった
何故、江戸に来ちまったんだと心の中で俺は、問い掛けていた
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作者名:夜宵桜 | 作成日時:2018年12月15日 17時