52:カッコイイ ページ19
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・
そう。
確かに、言った。
捨てられた自分より
誰かをちゃんと愛せた自分を覚えておきたかった。
・
意地を張って、言葉にすればそう思える気がして
震える声で自分に言い聞かせるように言った・・・。
・
愚痴を言って強がってはみても
心の中では自分ばかりを責めて
そうすれば
傷つくことから逃げられる気がした。
・
誰に言うつもりはなかった。
でも、誰かに聞いてほしかった。
誰かを愛せた自分は可哀相なんかじゃない。
間違ってないよねと、聞いてほしかった。
・
和「まぁ多少はグチグチしてたけどさ。
心ん中では、その倍以上自分責めてんだろうなって。
だから最後のその一言にさ・・・
がーんと頭殴られた気がした。
だって、捨てられてすぐだぜ？」
・
和「自分じゃなくて、もっとそいつを責めろや。
もっと文句言っていいだろうが。
って思った俺は。正直」
「でも・・・言ったじゃない」
和「へっ？」
「被害者モードだとか・・・お前にも悪いとこあったって」
和「・・・あぁ、あれ？よく覚えてんな(笑)」
「・・・だって、言ったもん」
和「いやまぁ・・・あぁやって煽れば、もっと正直にぶちまけるかと
思ったんだけどね」
・
肩で大きく息をする。
みっともないあの夜の私を、ぎゅっと瞑った瞼の奥に押しやる。
傷つくのが怖くて何も言えないまま
一人になったら止められない涙を
誰かがいる場所で誤魔化そうとしただけだ。
閉じたまぶたの端から涙がどんどん溢れだす。
涙と鼻水でぐしゃぐしゃになっていく私に
カズがまたゆっくりと言った。
・
和「でも、背中ピシッと伸ばしてさ。言ったお前、
凛としてて、かっこよかったよ」
・
・
「・・・が・・・っごいい？」
鼻を思いっきりすすり上げる。
涙なのか鼻水なのか、しおっからい味が口に入り込んだ。
和「なんかもうすげぇ顔(笑)」
「・・・ごべん・・・ティッシュとってく＿＿」
取ってくる、そう言って立とうとする私の肩を
カズはだまって押し戻した。
・
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にゃんこ?(プロフ) - わー、もうすきです。何回読んでも泣けます。感動作です。大好きです。 (2015年10月24日 23時) (
レス) id: 7cd6255155 (このIDを非表示/違反報告)
キィ(プロフ) - ものすごくいいです( ;o; ) (2014年12月31日 12時) (レス) id: a8abba2e9b (このIDを非表示/違反報告)
しゃむ(プロフ) - やばいっ// (2013年12月29日 20時) (レス) id: 62a7618415 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃ - にの、やばいwwめっちゃかっこよす(^o^)/ (2013年12月29日 2時) (レス) id: 20a30ec314 (このIDを非表示/違反報告)
Seira(プロフ) - 綾香嵐さん» とんでもなく遅いレスでごめんなさい（泣）コメント欄に気づかずとはいえ失礼いたしました（´pωq）続きも読んでいただけたなら嬉しいです…♪泣いてもらえて感謝カンゲキ(*´∀`)♪ありがとうー☆ (2013年10月25日 1時) (レス) id: 6e5f42385e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Seira
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/seiralist/
作成日時：2013年1月27日 21時
