恋する理由【Nino】 (ページ31)

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31:俺の代わりページ31

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和「・・・ったく。無理しなくていいとかいっといてさ」

「・・・へい(泣)」

和「へいって(笑)」

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カズが俯いて泣く私の肩を、ポンポンと二回叩く。

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和「お前が泣いたらなけねぇんだけど(笑)」

「ぅ・・・・・っ」

和「・・・・・(笑)」

「・・・ごべんなざっ・・い」

和「いいけどさ(笑)でも・・・まぁ・・・あれだ」

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そう言うと、少し黙り込んでから

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和「俺の代わりに泣いといて」

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小さくそっと空気に触れるような声で

カズは呟いた。

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ポタポタと零れ落ちていく涙。

もっと上手く伝えたかったのに。

もっともっとって・・・そう思えて

悔しくて、きつく手を握りしめた。

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和「俺が・・・アイドルじゃなくて。
こんないいとこ住んでなくて？
一日中ゲームばーっかしてる男でもさ」

「ぅん」

和「ここにいた？」

「・・・うん」

和「行くとこないからじゃなくて？」

「それもあるけど・・・」

和「あんのかよ(笑)」

「でも。カズはカズでしょ？どんなとこいても、それは変わんないもん」

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和「・・・・・俺は・・・俺、か」

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和「あいつは、”嵐の”ニノミヤカズナリがよかったんだろうな」

「自分といるときもってこと？」

和「かね？」

「アイドルモードでってこと？」

和「知らねぇけど、もっと頑張って欲しかったんじゃねぇのかね。
二人でいるときもさ」

「いやいや、そんなの無理でしょ」

和「・・・なんでお前が断言すんだよ」

「だって」

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「営業時間があるじゃない」

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しばらく口をポカーンと開けてから

カズが、隣で噴き出した。

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