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初めて見る彼の姿が何だか可愛くて、
思わず見入っているとおでこを弾かれた。
「ぃ…ったｯ、」
「見んな、バーカ。」
「恥ずかしいからって、
何もデコピン飛ばさなくてもいいでしょ…！」
「見てるアンタが悪い。」
「理不尽…。絶対赤くなってるよ、もう…。」
弾かれたおでこを鏡で見ようとして、
鏡の方に足を進めようとした時。
「どーこがだよ、全然赤くなってねぇ…、」
「っ…、」
腕をｸﾞﾝっとすごい力で引かれたせいで、
振り向いたすぐそこにあったのは。
「‥悪ぃ。」
「ご、ごめん。」
彼の綺麗な顔。
鼻筋が通った高い鼻。
女の子より綺麗な肌。
何もかもを見透かしそうなその瞳。
腕に触れてた彼の体温が、離れた今すごく恋しい。
「二宮、くん…。」
「ん？」
何となく名前を呼ぶと、彼は優しい声で返事をしてくれる。
その猫背なまぁるい背中が。
その優しい声が。
その温かい瞳が。
不器用な優しさが。
「好き…。」
.
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作者名：和音
| 作成日時：2019年1月27日 13時
