恋レシピ〜How to make LOVE?〜No.6

限界の域 ページ4

……


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友輔の店から連れ出して


彼女の相談事なんて聞いてあげて。


抱きしめてあげたい


そう思ったのが間違いだった。


近付いた彼女との距離に……


もっともっと、って強欲になっていく。




藤「拒否らないってことは、触ってもいいってこと？」




一度目のキスは


自分の気持ちを確かめるための身勝手なキス。


二度目のキスは


元婚約者へ対しての当て付けみたいなもんだった。


だけど今は……




A「ふじがや、くん……」




彼女の瞳も


俺と同じキモチだって語ってるような気がした。


心が通じあったキス……


……それが、したい。




心臓が煩いから落ち着かせるために


そっと深呼吸をする。


だけど一向に収まる気配がない。




藤「A………俺を、見て」




しっとりとした瞳で見上げてきて


沸々とした欲が限界に達したのが分かった。




あぁ……も、無理……。




彼女に動き出そうとした時だった。




A「藤ヶ谷君の唇って……すごくかわいい」




不意打ちにそんなことを言われて


ヘッ？と間抜けな声を出した俺の下唇を……


アイスクリームを食べるように


ペロリ、と舐めあげた。




藤「……ちょ、」




これは、ヤバイ……。




一瞬だけど


Aの小さな舌が俺の唇を這って


熱を持ったざらっとした感触に


背中がぞくぞくする。


そして舐めた箇所が空気に触れると


すうっと冷たくて


それにもぞくっとした。




A「あっ……えっと、思わず！美味しそうだなぁって……？！ほら、味見っていうの？？！職業柄クセになってるというか……！」




我に返ったのか


赤面状態であたふたしながら


訳のわからないことを口走った。




……んなこと言っても、おせーよ。

息すらできない→←キスのような……

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