恋レシピ〜How to make LOVE?〜No.5

偶然の鉢合わせ ページ25

見辛そうなメニューを二人の間に立て掛けて、食べたいものを相談して決める。


程なくして現れた友輔君に注文をすると、思い出したように口を開いた。




友「そういや、ついさっき涼も来たよ」




玉「え、まじ？」




気まずそうに私を眺める玉森君の目が、涼さんに会いたいって言っている。




A「……挨拶に行こっか？おめでとう、も言ってなかったし」




玉「ん……そうする？」




友「話題の、婚約者さんも居たよ」




玉「それなら……尚更行かないとな。どんな人が見てみたいし」




品定めしてやるよ、と聞こえるのは私だけ？


自分より良い男じゃなかったらどうするの？？




可愛い、なんて言われて舞い上がって。


彼の目に私以外の女の子が映るのは嫌だなんて……


好きだと言われたわけじゃないのに、完全に思い上がっていた。




友「ほんとにAちゃん……大丈夫？」




心配そうに、友輔君が私の目を覗き込んできた。


私の想いを察してくれてる……気が付くひと。




A「私なんかより、玉森君が大丈夫なのかなぁって……」




玉「え、俺？もうふっ切れたし！ね、行ってみよっか！！」




料理が来る前に、ということで友輔君に涼さんとその婚約者がいるという個室まで誘導された。


去り際、玉森君には聞こえないくらいの声の小ささで……




友「タマ、無神経だから……ごめんね」




そう言われて、曖昧に笑うことしか出来なかった。

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