恋レシピ〜How to make LOVE?〜No.5

招待状 ページ1

玉森side



あの温泉旅行から三ヶ月しか経ってない。


……よな？


カレンダーをもう一度確認するけど、やっぱりそうだ。




藤「にしても……マジでいっちゃうとはなぁ」




渡してって頼まれた、とベビーピンクのしっかりした封筒を各々に配って回るガヤ。


表には濃い墨で達筆に書かれた、玉森裕太様の文字。




千「にしても、早くね？！」




綺麗に封をされているそれを、乱暴に破きながらがっちゃんが言った。




二「電撃すぎるっしょ！」




本当に、そうだ。


たった三ヶ月で結婚を決めちゃうなんて……


涼さん……その男、本当に大丈夫なの？？




玉「とうとう、かぁ……」




一人言のように呟くと、わったーが心配そうな顔で覗き込んだ。




横「大丈夫？」




玉「ん。覚悟してたし……なんせ、既にフラれてっから」




横「あぁ……お互い辛いねぇ」




玉「あ、わったーもか。Aちゃんと会ってないの？」




横「この前、デートした」




当然会ってないと思ってたから、思わぬ回答に少し驚いた。


Aちゃんは俺のこと好きじゃないのかな……


だって好きだって言った割に、この三ヶ月間何の音沙汰もないんだもん。




横「あっ、その顔……ムッとしてる？」




玉「え、何で？」




横「自分のモノ、取られそうな時の顔してる」




玉「まさか」




横「Aちゃんが俺のこと好きになっても、怒るなよ」




わったーは自信があるのか、ふふん、と鼻で笑いながら言った。

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