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「…今度はさ、慎太郎の好きなこと一緒にやりたい」
あ、この曲北斗が好きなやつだ
名前なんだっけな〜とか、そんなことを思っていたら、不意に聞こえた何とも可愛いセリフ。
「えぇ〜ちょー嬉しいんですけど！やろうよ！何なら今日行っちゃう？」
「海釣りとか？」
「うーん、さすがに道具とか持ってきてないから海は難しいかもしんないけど。釣り堀とかさ！」
「おー、いいねぇ。やってみたいかも」
なんか、まじで幸せだな
北斗の好きなことを、一緒に楽しむことができて
俺の好きなことを、一緒に楽しむことができる
俺、これからもずっとこの人と色んなとこ行って、色んな話して、色んなことを分け合って生きていけるんだって思ったら、なんかもう、止まらなくて……
「北斗ー！好きだーぁ！！」
BGMとして流していた北斗の好きなバンドの音楽の音を0にして、思いっきり叫んでやった。
赤信号になったのをいいことに助手席に座る北斗を見ると、
茹でダコよりも真っ赤な顔で、
「バカなの…？」
って呟いてて、めちゃくちゃ可愛かった。
＿＿ねぇ北斗、釣り堀の前にあそこ行かない？北斗が行きたいって言ってたカフェ
＿＿あぁ、あの川沿いのとこ？
＿＿そう！なんか今春限定のメニューやってるらしいよ
＿＿まじかぁ、それは行かなきゃだわ
「慎太郎、」
「どした？」
「…これからもさ、一緒に色んなとこいっぱい行って、一緒にいっぱい美味しいもの食べて、一緒にいっぱい色んな話して
ずっと一緒に生きていこうね」
フロントガラスを隔てた向こう、春の東京を彩る早咲きの桜がはらはらと踊っている。
この先もずっと、俺は北斗が好きで、北斗は俺を好きでいてくれる
返事代わりにそっと繋いだ右手に精一杯の好きを込めて、
その事実が、その事実こそが、俺の一生の宝物なんだと本気で思った。
_キミは虎の子、宝の子【完】_
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あいる(プロフ) - ことりさん» コメントしていただきありがとうございます！前回のに引き続き、今回の作品も読んでいただけて大変嬉しい限りです。常に一枚上手なjrさんと、そんなjrさんに恋するkymさんのお話を書きたかったので、楽しんでいただけてなによりです(*^^*) (6月3日 10時) (
レス) id: 2081da2ce2 (このIDを非表示/違反報告)
ことり - 今回の作品も大好きです！きょもが病弱で大切にされてて心温まります。 (6月2日 19時) (レス) @page6 id: b593d6990a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいる | 作成日時：2023年6月2日 14時
