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山田「そろそろどっちか決めてほしい。」
いきなり言われてビックリした。
確かにいつまでも両方キープしている訳にもいかない。
山田「A、どっちか決めて?」
『………。』
橋本「A?」
『無理。決められない』
山田「決めて」
『………。』
山田「じゃあ、今すぐ考えろ!」
涼介くんが怒鳴った。
初めて涼介くんに怒鳴られた。
ショックと衝撃で一気に涙が溢れてきた。
山田「泣いたってダメだよ。どっちか決めろよ!
俺かはっしーか!!!」
私の両肩をつかんでゆさゆさと揺らされる。
涼介くん怖い。
今までの優しい涼介くんはどこへ行ったの…?
私が悪いのは分かってるけど、怖い。
涙が止まらない。
橋本「山田落ち着けよ。」
山田「いい人ぶりやがって。お前だって決めて欲しいだろ。」
橋本「そうだけど。A泣いてるだろ。」
『………………ん。』
山田「聞こえない。」
『両方選びません!』
山田「………。あきらめないから。」
そう言って涼介くんは立ち上り帰ったようだった。
橋本「A?」
『良亮…ごめんなさい。』
橋本「幼馴染みとしてそばにいてもいい?」
Aはなにも言わずにコクンと頷いた。
橋本「俺、出ていった方がいい?」
『良亮に…。任せます…。』
橋本「分かった」
良亮は泣いている私の頭を撫でてくれた。
『少し一人にして…?』
橋本「分かった。」
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作者名:197561549 | 作成日時:2017年11月28日 23時